RS-A2-03歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合A 歴史の扉(2) 歴史の特質と資料

過去の統計資料を使って歴史を考察するときの注意点として、最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

誰が・何のために・どのような定義で集計したかを確認し、時期による基準の変化にも注意する

この問題のポイント

統計資料を使う際の注意点を問う問題。調査主体・目的・集計の定義と、時期による基準の変化を確認するという資料の作られ方への注意を選ぶ。

解説

統計は数値で示されるため客観的に見えるが、実は人が目的をもって作った資料である点は文書と変わらない。
注意すべき点は次の通り。

  • 誰が・何のために集計したか(政府の徴税目的か、企業の調査か)
  • どのような定義で数えたか(「失業者」「工場」の範囲は時代や国で異なる)
  • 基準の変更はないか(定義や調査方法が変わると、数値の連続性が切れる)
    たとえば植民地の人口調査は課税・徴兵・管理のために行われ、調査自体が支配の道具だった。また昔の統計には把握漏れも多い。
    グラフ化された資料では、目盛りの取り方で印象が大きく変わることにも注意が必要である。数値を歴史の文脈に置き直して読む姿勢が、共通テストの統計問題の核心である。

ひっかけポイント
「数値だからそのまま事実」「統計は文字史料より必ず信頼できる」という思い込みを突く出題。統計にも史料批判が必要、が正しい姿勢である。

選択肢の確認

①「誰が・何のために・どのような定義で集計したかを確認し、時期による基準の変化にも注意する」
正しい。
統計は作成者・目的・集計方法を確かめ、同じ名称でも定義や対象が時期によって変わっていないかを検討する必要がある。異なる時期を比較するときの基本的な史料批判である。

②「統計は文字史料より必ず信頼できる」
誤り。
統計と文字史料にはそれぞれ作成上の偏りや限界があり、資料の種類だけで信頼度の優劣は決まらない。複数資料を照合して判断する。

③「グラフ化された資料は元の数値を確認する必要がない」
誤り。
グラフでは軸の範囲、単位、母数、切り取り方によって印象が変わるため、出典と元の数値を確認する必要がある。図示されたというだけで検証は不要にならない。

④「数値で示されている資料は、そのまますべて事実として使ってよい」
誤り。
数値も調査主体、目的、対象範囲、用語の定義によって結果が変わる。統計であることだけを理由に無批判で事実とみなすことはできない。

覚えるポイント

  • 統計も目的をもって作られた資料
  • 集計の定義・基準は時期により変わりうる
  • 調査自体が支配・管理の道具になる場合もある

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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