RS-B3-06|歴史総合・世界史探究 対策問題
明治政府の北海道政策について述べた記述として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
開拓使を置き屯田兵などによる開拓を進める一方、アイヌの人々は土地や生業を失い同化政策の対象となった
この問題のポイント
明治政府の北海道政策を問う問題。開拓使・屯田兵による開拓の推進と、アイヌの人々の生活破壊・同化政策という両面を押さえているかがポイント。
解説
1869年、政府は蝦夷地を北海道と改称し、開拓使を設置した。ロシアへの防備と資源開発をねらい、屯田兵(土地を与えられ平時は農業、有事は兵士となる)や本州からの移民によって開拓を進めた。クラーク博士で知られる札幌農学校の設立も、この開拓政策の一環である。
しかしこの開発は、先住民族アイヌの犠牲の上に進んだ。狩猟・漁労の場は開拓地として奪われ、サケ漁や鹿猟は制限され、伝統的な生活は成り立たなくなった。
1899年の北海道旧土人保護法は、保護の名の下にアイヌへ農業を強制し、日本語教育などの同化政策を進めるものだった。
同法の廃止は1997年のアイヌ文化振興法まで待つことになる。「開発と先住民族」という現代的課題に直結するテーマである。
ひっかけポイント
「保護法」という名称から保護政策と誤解させるのが典型的なひっかけ。実態は同化政策であり、アイヌ主導の開拓・生活の無変化といった選択肢は事実に反する。
選択肢の確認
①「政府は北海道の開発に一切関与しなかった」
❌ 誤り。
開拓使、屯田兵、札幌農学校、官営事業などは政府の積極的関与を示す。北海道開発に政府が「一切関与しなかった」とする説明は具体的制度と矛盾する。
②「アイヌの伝統的な生活は政策によって保護され、まったく変化しなかった」
❌ 誤り。
河川での漁労や狩猟の制限、土地の編入、和風氏名や日本語教育などにより伝統的生活は大きく変化した。「保護法」という名称だけで実態も保護されたと判断できない。
③「開拓使を置き屯田兵などによる開拓を進める一方、アイヌの人々は土地や生業を失い同化政策の対象となった」
✅ 正しい。
政府は1869年に開拓使を置き、屯田兵・移民による開拓を進めた。その過程でアイヌの土地利用や狩猟・漁労が制限され、1899年の北海道旧土人保護法など同化政策が実施された。
④「北海道の開拓はアイヌの人々の主導で進められた」
❌ 誤り。
開拓の政策決定と移住を主導したのは明治政府と和人側であり、アイヌの人々の主導ではない。先住民の土地・生業が制約されたという権力関係を逆にしている。
覚えるポイント
- 開拓使設置は1869年、屯田兵と移民で開拓
- アイヌは土地・生業を失い同化政策の対象に
- 北海道旧土人保護法は1899年(廃止は1997年)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。