RS-C2-02歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合C 国際秩序の変化や大衆化と私たち(2) 第一次世界大戦と大衆社会

第一次世界大戦期の日本経済について述べた記述として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

ヨーロッパ諸国の後退したアジア市場へ輸出を伸ばし、債務国から債権国へ転じた

この問題のポイント

第一次世界大戦期の日本経済を問う問題。アジア市場への輸出拡大による大戦景気と、債務国から債権国への転換という基本知識で解ける。

解説

第一次世界大戦の主戦場はヨーロッパであり、日本は日英同盟を理由に参戦したものの本土は戦場にならなかった。
ヨーロッパ諸国が戦争で手一杯になると、彼らが握っていたアジア市場(綿製品など)に空白が生まれ、日本製品が流れ込んだ。連合国からの軍需品注文、世界的な船舶不足による海運・造船業の急成長も重なり、空前の大戦景気が到来する。にわか成金、特に「船成金」はその象徴である。
貿易は大幅な輸出超過となり、日本は日露戦争以来の債務国から債権国へ転じた。工業生産額が農業生産額を上回り、化学工業も勃興した。
ただし好況は物価高騰も招き、1918年の米騒動の背景となる。大戦終結後の1920年には反動の戦後恐慌が襲い、1920年代の慢性不況が始まった。

ひっかけポイント
「戦場となり生産が落ち込んだ」はヨーロッパ諸国の話で、日本は逆に躍進した。好況の影の面(物価高→米騒動、反動恐慌)までがセットで問われる。

選択肢の確認

①「貿易は縮小し、成金と呼ばれる人々は現れなかった」
誤り。
貿易拡大による大戦景気で、船成金をはじめ成金と呼ばれる富裕層が現れた。貿易縮小と成金不在はいずれも事実に反する。

②「重化学工業はまったく成長しなかった」
誤り。
輸入が途絶えた化学製品などの国産化や造船・鉄鋼の需要増により、重化学工業も成長した。軽工業だけで重化学工業が全く伸びなかったわけではない。

③「ヨーロッパ諸国の後退したアジア市場へ輸出を伸ばし、債務国から債権国へ転じた」
正しい。
大戦中は欧州諸国が後退したアジア市場へ日本製品を輸出し、海運・造船も伸びた。輸出超過によって日本は債務国から債権国へ転じた。

④「戦場となったため、工業生産は大きく落ち込んだ」
誤り。
日本本土は第一次世界大戦の主要戦場にならず、欧州からの供給減を補う輸出と工業生産が拡大した。生産が大きく落ち込んだという説明は逆である。

覚えるポイント

  • 大戦景気で輸出超過、債務国から債権国へ
  • 船成金の登場、海運・造船が急成長
  • 物価高は米騒動の背景、1920年戦後恐慌へ

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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