WT2-C03歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究C 諸地域の交流・再編(2) 結び付くユーラシアと諸地域

宋代の中国の経済について述べた文として正しいものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

長江下流域の開発が進み、世界初の紙幣が使われた

この問題のポイント

宋代の経済発展を問う問題。「長江下流域の開発」と「世界初の紙幣(交子・会子)」の2大キーワードで解ける。

解説

(960年建国)の時代、中国の経済は飛躍的に発展した。唐末から貴族が没落し、新興地主層(形勢戸)や商人が台頭する社会の変化を背景とする。この転換を「唐宋変革」と呼ぶ。

農業では、日照りに強い早稲種の占城稲がベトナム方面から導入され、長江下流域の干拓が進んだ。「蘇湖(江浙)熟すれば天下足る」と言われるほどの穀倉地帯となり、人口は1億を超えたとされる。

商業では銅銭が大量に鋳造されたうえ、世界初の紙幣が登場した。北宋の交子、南宋の会子である。都市では商業の場所と時間の制限がなくなり、開封や臨安は繁栄した。海上交易も活発で、市舶司が管理する港にムスリム商人らが来航した。

技術面では、火薬・羅針盤・活版印刷のいわゆる三大発明が実用化され、燃料としての**石炭(コークス)**の利用も進んだ。これらの技術はイスラーム世界を経てヨーロッパに伝わり、大航海時代や宗教改革を支えることになる。

ひっかけポイント
「貨幣経済が衰退」「海上交易の全面禁止」は宋の実態と正反対。明の海禁政策と混同させる型に注意。交子(北宋)と会子(南宋)の対応も細かく問われることがある。

選択肢の確認

①「長江下流域の開発が進み、世界初の紙幣が使われた」
正しい。
宋代には占城稲の導入などで長江下流域の開発が進み、交子・会子という世界初の紙幣が流通した。

②「貨幣経済が衰退し、物々交換に戻った」
誤り。
宋代は銅銭が大量に鋳造され紙幣まで生まれた時代であり、物々交換に戻ったという説明は正反対である。

③「海上交易は法律で全面的に禁止された」
誤り。
宋は市舶司を置いて海上交易を管理・促進しており、海禁政策をとったのは明である。

④「石炭の使用はまだ始まっていなかった」
誤り。
宋代には製鉄などに石炭が用いられており、使用がまだ始まっていなかったという説明は事実に反する。

覚えるポイント

  • 宋代は占城稲の導入で長江下流域が穀倉地帯に(蘇湖熟すれば天下足る)
  • 世界初の紙幣=交子(北宋)・会子(南宋)
  • 三大発明(火薬・羅針盤・活版印刷)の実用化は宋代

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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