WT2-C07歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究C 諸地域の交流・再編(3) アジア諸地域とヨーロッパの再編

明の朝貢体制(海禁政策)について述べた文として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

民間の海上交易を制限し、国家間の朝貢貿易に一元化しようとした

この問題のポイント

明の対外政策の骨格である「海禁と朝貢の一体化」を問う問題。民間交易を禁じ、国家間の朝貢貿易に一本化したという構図を理解していれば解ける。

解説

14世紀後半、元を北へ追って明を建てた洪武帝は、倭寇の取り締まりと国家による貿易統制のため、民間人の海上交易や海外渡航を禁じる海禁政策をとった。

では貿易はどうしたのか。対外関係は、周辺諸国の君主が明の皇帝に貢ぎ物を差し出し(朝貢)、皇帝がそれを上回る返礼(回賜)を与えるという朝貢貿易に一元化された。周辺国にとって朝貢は大きな利益となり、永楽帝の時代には鄭和の南海遠征で朝貢国の拡大も図られた。

この体制のすき間で栄えたのが琉球王国である。琉球は明に頻繁に朝貢し、東シナ海と東南アジアを結ぶ中継貿易で繁栄した。日本も勘合を用いた日明貿易(勘合貿易)で朝貢の形式をとった。

しかし16世紀になると密貿易が拡大し(後期倭寇)、明は1567年頃に海禁を緩和して民間交易を部分的に認めた。

ひっかけポイント
「海禁=貿易の全面禁止」ではない点に注意。禁じたのは民間の交易で、国家間の朝貢貿易はむしろ盛んだった。清の海禁(遷界令)との時代の混同にも注意。

選択肢の確認

①「民間の海上交易を制限し、国家間の朝貢貿易に一元化しようとした」
正しい。
明の洪武帝は海禁政策で民間の海上交易を禁じ、対外関係を朝貢とそれへの回賜に一元化しようとした。

②「すべての民間商人に自由な海外渡航を奨励した」
誤り。
海禁は民間の海外渡航を禁じる政策であり、自由な渡航の奨励とは正反対である。

③「ヨーロッパ船の来航だけを認めた」
誤り。
明が制度として認めたのは朝貢する諸国との関係であり、ヨーロッパ船だけを認めたという事実はない。

④「海上交易そのものが存在しなかった」
誤り。
朝貢貿易や密貿易は現に行われており、海上交易そのものが存在しなかったという説明は誤りである。

覚えるポイント

  • 明の洪武帝が海禁政策、対外関係は朝貢貿易に一元化
  • 琉球王国は朝貢を利用した中継貿易で繁栄
  • 16世紀に後期倭寇が活発化→1567年頃に海禁緩和

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

WT2-C06WT2-C08