WT8-B12|歴史総合・世界史探究 対策問題
イエズス会宣教師マテオ・リッチが明で行った活動として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
「坤輿万国全図」と呼ばれる世界地図を作成した
この問題のポイント
マテオ・リッチの活動を問う。坤輿万国全図の作成という業績と、西洋学術の中国・日本への影響が核心。
解説
前提として、対抗宗教改革の中で結成されたイエズス会は、アジアでの布教を積極的に進め、中国には学識豊かな宣教師を送り込んだ。
マテオ・リッチ(利瑪竇)は明末の中国で布教し、士大夫層の信頼を得るため西洋の学術を紹介した。
- 漢訳世界地図「坤輿万国全図」を作成し、中国中心ではない世界像を示した
- 徐光啓と協力してエウクレイデス『幾何原本』を漢訳した
この地図は日本にも伝わり、江戸時代の知識人の世界認識に大きな影響を与えた。
清代には、祖先祭祀や孔子崇拝を認めるかをめぐる典礼問題が起こり、教皇がこれを否定したため、雍正帝は1724年にキリスト教の布教を禁止した。布教と学術伝達の光と、対立という影の両面で問われる。
ひっかけポイント
マテオ・リッチは布教と学術紹介であり、科挙合格や軍事征服ではない。清代の宮廷画家カスティリオーネ(円明園の設計に関与)との混同にも注意。
選択肢の確認
①「科挙に合格して宰相となった」
❌ 誤り。
マテオ・リッチはイエズス会の宣教師であり、科挙に合格して宰相となってはいない。
②「明を軍事的に征服した」
❌ 誤り。
イエズス会の宣教師が行ったのは布教と西洋学術の紹介であり、軍事的な征服ではない。
③「仏教寺院を建立した」
❌ 誤り。
リッチはカトリックの布教のために活動しており、仏教寺院の建立ではない。むしろ祖先祭祀の可否をめぐる典礼問題が起こった。
④「「坤輿万国全図」と呼ばれる世界地図を作成した」
✅ 正しい。
イエズス会のマテオ・リッチは明末の中国で布教し、漢訳の世界地図である坤輿万国全図を作成して西洋の地理知識を伝えた。
覚えるポイント
- マテオ・リッチ=イエズス会、坤輿万国全図
- 幾何原本を徐光啓と漢訳
- 典礼問題→雍正帝が布教禁止(1724年)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。