WT4-A04|歴史総合・世界史探究 対策問題
イギリスのインド支配がインド経済に与えた影響として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
イギリス製綿布が流入して伝統的な綿織物業が衰退し、インドは原料供給地となった
この問題のポイント
イギリス支配がインド経済に与えた構造変化を問う問題。「機械製綿布の流入→手織り綿織物業の壊滅→原料供給地化」という植民地経済の型を理解する。
解説
18世紀まで、インドの手織り**綿織物(キャラコ)**は世界最高の品質を誇り、ヨーロッパへ大量に輸出されていた。むしろイギリスがインド綿布の輸入国だったのである。
この関係を逆転させたのが産業革命である。機械で大量生産されるイギリス製綿布は圧倒的に安く、19世紀に入るとインド市場へ洪水のように流入した。インドの手織り職人は仕事を失い、伝統的な綿織物業は壊滅的に衰退した。
その結果、インド経済は作り替えられた。イギリスへ綿花・藍・アヘン(対中国輸出用)などの原料を供給し、イギリスから工業製品を買う原料供給地・市場という従属的な位置に固定されたのである。土地税の重さや商品作物への偏りは、飢饉の頻発とも関連づけて論じられる。
のちにガンディーが糸車(チャルカー)を回して国産の手織り布を作る運動を独立運動の象徴としたのは、この構造への抵抗だった。綿布の流れの逆転は、グラフ・統計問題の超定番である。
ひっかけポイント
「インド→イギリス」だった綿布の流れが産業革命後に「イギリス→インド」へ逆転する、という向きの理解が核心。統計グラフで輸出入が入れ替わる時期を読ませる出題に注意。
選択肢の確認
①「インドの綿織物業はいっそう発展して世界市場を握った」
❌ 誤り。
世界市場を握っていたインドの綿織物業は、イギリス製品の流入によって衰退した。発展したという説明は方向が逆である。
②「インドは工業製品の輸出国になった」
❌ 誤り。
植民地期のインドは綿花・藍・アヘンなど原料の輸出国となり、工業製品は輸入する側になった。
③「経済への影響はまったくなかった」
❌ 誤り。
綿織物業の衰退や飢饉の頻発など、イギリスの支配はインド経済に大きな影響を与えた。
④「イギリス製綿布が流入して伝統的な綿織物業が衰退し、インドは原料供給地となった」
✅ 正しい。
産業革命後のイギリス製機械織綿布の流入によってインドの手織綿織物業は衰退し、インドは綿花などの原料供給地かつ製品市場へ再編された。
覚えるポイント
- 産業革命前はインド綿布(キャラコ)が世界市場を席巻
- 英機械製綿布の流入でインド綿織物業が衰退、原料供給地化
- ガンディーの糸車は経済的従属への抵抗の象徴
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。