WT4-A05|歴史総合・世界史探究 対策問題
19世紀の東南アジアで唯一独立を維持した国はどれか。
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正解: 3
正解
タイ(シャム)
この問題のポイント
19世紀東南アジアで唯一独立を維持したタイを問う問題。「英仏の緩衝地帯+チャクリ改革」という独立維持の2つの理由まで説明できるようにしたい。
解説
19世紀の東南アジアでは植民地化が一気に進んだ。ビルマとマレー半島はイギリス、ベトナム・カンボジア・ラオスはフランス(仏領インドシナ連邦)、インドネシアはオランダ、フィリピンはスペイン(1898年以降はアメリカ)の支配下に入った。
そのなかで唯一独立を守ったのがタイ(シャム)である。理由は二つある。第一に地理的な幸運で、タイは英領ビルマ・マレーと仏領インドシナのあいだに位置し、英仏が直接衝突を避けるための緩衝地帯として残された。
第二に自助努力である。ラタナコーシン朝(チャクリ朝)のラーマ4世は開国と条約外交で列強と渡り合い、その子チュラロンコン(ラーマ5世)は、奴隷制の廃止、行政・司法・学校制度の整備などチャクリ改革と呼ばれる近代化を断行した。領土の一部を英仏へ譲る犠牲を払いながらも、国家の独立そのものは守り抜いたのである。
「地政学的条件と自主的近代化の両方があって独立が保てた」と説明できることが大切である。
ひっかけポイント
「緩衝地帯だったから」だけでは不十分で、チュラロンコンの近代化改革とセットで問われる。各国と宗主国の対応(越=仏、ビルマ・マレー=英、比=西→米、インドネシア=蘭)の入れ替えにも注意。
選択肢の確認
①「ビルマ」
❌ 誤り。
ビルマは3度の戦争を経てイギリスに併合され、インド帝国に編入された。
②「フィリピン」
❌ 誤り。
フィリピンはスペインの植民地で、1898年の米西戦争後はアメリカの支配下に入った。
③「タイ(シャム)」
✅ 正しい。
タイは英領ビルマと仏領インドシナの緩衝地帯という位置を利用し、チュラロンコン(ラーマ5世)の近代化改革を進めて独立を維持した。
④「ベトナム」
❌ 誤り。
ベトナムは19世紀後半にフランスの支配下に入り、1887年にフランス領インドシナ連邦へ組み込まれた。
覚えるポイント
- タイ(シャム)は東南アジアで唯一独立を維持
- 理由は英仏植民地の緩衝地帯+チュラロンコンのチャクリ改革
- ベトナム=仏、ビルマ・マレー=英、フィリピン=西→米、インドネシア=蘭
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。