WT2-B10歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究B 諸地域の歴史的特質の形成(3) 諸地域の歴史的特質

東南アジアの歴史について述べた文として正しいものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

カンボジアのアンコール・ワットは、ヒンドゥー教寺院として建てられ、のちに仏教寺院となった

この問題のポイント

東南アジア史の基本を問う問題。アンコール・ワットが「ヒンドゥー教寺院として建立→のち仏教寺院化」した経緯で解ける。

解説

東南アジアは、インド洋と南シナ海を結ぶ「海の道」の要衝にあり、古くからインド文明中国文明の影響を重層的に受けてきた。特にインドからは、ヒンドゥー教・仏教・サンスクリット語などが伝わり、各地の国家形成に影響した(インド化)。

カンボジアでは9世紀にアンコール朝が成立した。12世紀前半、王スールヤヴァルマン2世は、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神と王権を結び付ける壮大な寺院アンコール・ワットを建立した。

その後、この地域に上座部仏教が広まると、アンコール・ワットも仏教寺院として使われるようになった。ひとつの建物が宗教の変遷を映している点が、この問題の核心である。

また13世紀以降はムスリム商人の活動とともにイスラームも島しょ部へ広がり、マラッカ王国などが改宗した。シュリーヴィジャヤやマラッカのような港市国家の繁栄も含め、東南アジアは交易と文化受容の交差点だったと整理できる。

ひっかけポイント
アンコール・ワット=最初から仏教寺院、という思い込みを突く問題。建立時はヒンドゥー教寺院で、のちに上座部仏教寺院へ転用されたという順序が問われる。

選択肢の確認

①「東南アジアにはインド文化の影響はまったく及ばなかった」
誤り。
東南アジアはヒンドゥー教・仏教・サンスクリット語などインド文化の影響を強く受けており、影響が及ばなかったという説明は事実に反する。

②「イスラームは東南アジアには伝わらなかった」
誤り。
イスラームはムスリム商人の交易を通じて広まり、マラッカ王国やインドネシア諸島でイスラーム化が進んだ。

③「海上交易は近代まで行われなかった」
誤り。
東南アジアは古くから海の道の要衝であり、シュリーヴィジャヤやマラッカなどの港市国家が交易で栄えた。

④「カンボジアのアンコール・ワットは、ヒンドゥー教寺院として建てられ、のちに仏教寺院となった」
正しい。
12世紀にアンコール朝のスールヤヴァルマン2世が建てたアンコール・ワットは、ヒンドゥー教寺院として建立され、のちに仏教寺院として使われた。

覚えるポイント

  • アンコール・ワットは12世紀スールヤヴァルマン2世が建立
  • ヒンドゥー教寺院→のち上座部仏教寺院に転用
  • 東南アジアはインド・中国・イスラームの影響が重層する交易の要衝

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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