WT8-A22|歴史総合・世界史探究 対策問題
ビザンツ帝国の文化的遺産として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
ギリシア正教とギリシア古典文化をスラヴ世界へ伝えた
この問題のポイント
ビザンツ帝国の文化的遺産を問う。ギリシア正教とギリシア古典文化をスラヴ世界へ伝えたという継承関係が核心。
解説
前提として、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)は、西ローマ滅亡後も1453年まで約1000年続き、ギリシア語を公用語とする独自の文化圏を形成した。
その歴史的役割は、ギリシア正教とギリシア古典文化の保存と伝達である。9世紀、宣教師キュリロス兄弟がスラヴ人布教のために考案した文字は、のちのキリル文字(現在のロシア文字の起源)につながった。
キエフ公国のウラディミル1世が正教に改宗して以来、ロシアは正教文化圏に入り、ビザンツ滅亡後は「モスクワは第三のローマ」と称してその後継を自任し、君主はツァーリ(皇帝)を名乗った。
建築ではハギア・ソフィア聖堂、美術ではモザイク画とイコンが代表である。西欧のラテン語・カトリック世界との対比で整理したい。
ひっかけポイント
西欧=ラテン語・カトリック、ビザンツ=ギリシア語・正教の対比の混同に注意。ビザンツからロシアへの継承(文字・宗教・皇帝理念)が問われる。
選択肢の確認
①「イスラーム法学の中心だった」
❌ 誤り。
イスラーム法学の中心はバグダードやカイロなどイスラーム世界の都市であり、ビザンツ帝国はキリスト教国である。
②「ラテン語の口語化を推進した」
❌ 誤り。
ビザンツ帝国では7世紀以降、公用語がラテン語からギリシア語へ移っており、ラテン語の口語化を進めたのではない。
③「仏教美術を西欧に伝えた」
❌ 誤り。
ビザンツ帝国が伝えたのはギリシア正教とギリシア古典文化であり、仏教美術ではない。
④「ギリシア正教とギリシア古典文化をスラヴ世界へ伝えた」
✅ 正しい。
ビザンツ帝国はギリシア正教とギリシア古典文化の保存庫であり、キリル文字とともに正教をスラヴ人へ伝えた。
覚えるポイント
- ビザンツ=ギリシア正教+ギリシア古典文化の保存庫
- キュリロス兄弟に由来するキリル文字がスラヴへ
- ロシアは第三のローマを自任、ツァーリを名乗る
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。