WT9-K12|歴史総合・世界史探究 対策問題
オスマン帝国下のコーヒー文化について述べた文として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
コーヒーハウスが都市の社交場となり、のちにヨーロッパへ伝わって世論形成の場となった
この問題のポイント
コーヒー文化の伝播を問う。イスラーム世界のコーヒーハウスがヨーロッパへ伝わり、世論形成の場になったという流れが核心。
解説
前提として、コーヒーはエチオピア原産とされ、イエメンの港モカから広まり、イスラーム世界で夜の修行の眠気覚ましとして愛飲されるようになった。
16世紀のオスマン帝国の都イスタンブルにはコーヒーハウスが数多く生まれ、男性たちが語らい、チェスや詩を楽しむ都市の社交場となった。
17世紀にはヨーロッパへ伝わり、ロンドンやパリにコーヒーハウス・カフェが開店した。ここは新聞を読み、政治や商売を論じる場となり、世論の形成や市民文化の発展を支えた。ロンドンの保険市場ロイズがコーヒーハウスから生まれた逸話は有名である。
一方、需要の増大は植民地(ジャワ・カリブ海・ブラジル)でのプランテーション栽培を拡大させた。一杯のコーヒーから消費と生産、文化と労働をつなげて見る、グローバル商品史の定番テーマである。
ひっかけポイント
コーヒーはエチオピア原産であり、アメリカ大陸原産(トウモロコシ・ジャガイモなど)と混同しない。伝播の順(イスラーム世界→ヨーロッパ)も問われる。
選択肢の確認
①「コーヒーは宗教儀式でのみ使われた」
❌ 誤り。
コーヒーは都市の社交や商談の飲み物として広まっており、宗教儀式でのみ使われたわけではない。
②「コーヒーハウスが都市の社交場となり、のちにヨーロッパへ伝わって世論形成の場となった」
✅ 正しい。
エチオピア原産でイエメン経由で広まったコーヒーは、16世紀のイスタンブルでコーヒーハウス文化を生み、17世紀にはロンドンやパリへ伝わって新聞と議論による世論形成の場となった。
③「コーヒーはアメリカ大陸原産である」
❌ 誤り。
コーヒーはエチオピア原産でありアメリカ大陸原産ではない。アメリカ大陸原産の嗜好品はカカオやタバコである。
④「コーヒーは20世紀に初めて飲まれた」
❌ 誤り。
16世紀にはイスタンブルで広く飲まれ17世紀にはヨーロッパへ伝わっており、20世紀に初めて飲まれたという説明は誤りである。
覚えるポイント
- コーヒーはエチオピア原産、イスラーム世界で普及
- 16世紀イスタンブルでコーヒーハウス文化
- 17世紀ロンドンへ、世論形成の場に(ロイズ誕生)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。