WT9-C24|歴史総合・世界史探究 対策問題
1986年のチェルノブイリ原発事故の影響として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
ソ連の情報公開(グラスノスチ)を加速させ、原子力の安全への国際的関心を高めた
この問題のポイント
チェルノブイリ原発事故の影響を問う。グラスノスチの加速というソ連史への影響と、原子力の安全への国際的関心が核心。
解説
前提として、1985年に登場したソ連のゴルバチョフ政権は、停滞した体制の立て直し(ペレストロイカ)を模索し始めていた。
1986年4月、ソ連(現在のウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が起こり、大量の放射性物質がヨーロッパ広域に降下した。史上最悪の原発事故である。
ソ連当局が当初事故を公表しなかったことへの内外の批判は、情報公開(グラスノスチ)を一気に加速させた。隠蔽体質への不信は体制そのものへの信頼を掘り崩し、ソ連解体の遠因の一つともされる。
国際的には反原発運動が高まり、原子力の安全規制が強化された。福島第一原発事故(2011年)と並ぶ原子力史の転換点として、科学技術と社会の関係を問う文脈で出題される。
ひっかけポイント
事故(1986年)がグラスノスチを加速させたという因果の向きが核心で、情報が完全に隠蔽され続けたとする選択肢は誤り。福島(2011年)との年代比較も定番。
選択肢の確認
①「原子力発電は世界で全廃された」
❌ 誤り。
事故後も多くの国で原子力発電は続いており、世界で全廃されてはいない。
②「事故はソ連国内に影響を残さなかった」
❌ 誤り。
汚染被害と体制への不信を国内に残し、ソ連の改革を加速させたのであり、影響がなかったとはいえない。
③「ソ連の情報公開(グラスノスチ)を加速させ、原子力の安全への国際的関心を高めた」
✅ 正しい。
1986年4月の事故で放射性物質がヨーロッパ広域に降下し、当初の情報隠蔽への批判は情報公開(グラスノスチ)を加速させた。原子力の安全に対する国際的関心も高まった。
④「事故の情報は完全に隠蔽されたまま今日に至る」
❌ 誤り。
事故は各国の観測により判明して公表され、その後の調査も進んでおり、完全に隠蔽されたままではない。
覚えるポイント
- チェルノブイリ事故は1986年(ソ連・現ウクライナ)
- 情報公開(グラスノスチ)を加速させた
- 福島第一原発事故(2011年)と並ぶ転換点
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。