WT9-C23|歴史総合・世界史探究 対策問題
アパルトヘイト撤廃後の南アフリカで、過去の人権侵害の解明のために設けられた仕組みはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
真実和解委員会
この問題のポイント
南アフリカの真実和解委員会を問う。報復ではなく真実の告白と和解による国民統合という方式の独自性が核心。
解説
前提として、南アフリカでは白人政権による人種隔離政策アパルトヘイトが続いていたが、国際的な経済制裁と国内の抵抗運動により、1991年に関連法が全廃された。
1994年の全人種参加選挙でマンデラが大統領に就任すると、新政権は過去の人権侵害とどう向き合うかという難題に直面した。
選ばれたのが、ツツ大主教を委員長とする真実和解委員会である。加害者が公の場で真実を告白すれば恩赦を与えるという方式で、事実の解明を優先し、報復ではなく和解による国民統合をめざした。
戦犯を処罰したニュルンベルク裁判型とは対照的な、もう一つの過去の克服の型として世界的に注目され、紛争後社会の移行期正義のモデルとされる。この2つの型の対比が世界史探究らしい問われ方である。
ひっかけポイント
処罰型(ニュルンベルク裁判)と和解型(真実和解委員会)という過去の克服の2類型の対比が核心。バンドン会議(1955年)は全く無関係。
選択肢の確認
①「ニュルンベルク裁判」
❌ 誤り。
ニュルンベルク裁判は1945年から46年にナチス・ドイツの指導者を裁いた国際軍事裁判である。
②「国際司法裁判所」
❌ 誤り。
国際司法裁判所は1945年に設置された国連の主要機関で、主に国家間の紛争を扱う。
③「バンドン会議」
❌ 誤り。
バンドン会議は1955年にインドネシアで開かれたアジア・アフリカ会議である。
④「真実和解委員会」
✅ 正しい。
マンデラ政権下の南アフリカは、ツツ大主教を委員長とする真実和解委員会を設け、加害者が真実を告白すれば恩赦を与える方式で人権侵害の解明と和解による国民統合を図った。
覚えるポイント
- 真実和解委員会=マンデラ政権下、委員長はツツ大主教
- 真実の告白と引き換えに恩赦、報復より和解
- 処罰型のニュルンベルク裁判と対比される
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。