WT9-C30|歴史総合・世界史探究 対策問題
地球世界の課題を探究する際の資料の扱い方として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
統計・条約文・報道など性格の異なる資料を組み合わせ、それぞれの限界を踏まえて考察する
この問題のポイント
現代の課題を探究する際の資料の扱い方を問う。性格の異なる資料を組み合わせ、限界を踏まえて考察するという原則で解ける。
解説
前提として、歴史学には、資料の作成者・目的・信頼性を吟味する史料批判という方法がある。現代の課題の探究は、この方法の応用である。
資料にはそれぞれ性格と限界がある。
- 統計:作成主体や数え方の定義によって数値が変わる
- 条約文・宣言:建前であり、実態との差に注意が必要
- 報道・SNS:発信者の立場や真偽の検証が不可欠
だからこそ、性格の異なる複数の資料を組み合わせて突き合わせ、食い違いがあればその理由を考えることが正しい探究の姿勢となる。
一国の政府発表だけに頼ること、SNSの情報を検証せずに使うこと、数値データを排除することは、いずれも一面的な結論に陥る危険がある。フェイクニュース時代のメディア・リテラシーとして、探究科目の出題意図そのものと言えるテーマである。
ひっかけポイント
単一の資料・無検証の情報に依拠する選択肢はすべて誤り。もっともらしく見えても、資料の限界への言及がない方法は探究の作法に反する。
選択肢の確認
①「数値データは一切使わない」
❌ 誤り。
統計は限界を踏まえたうえで用いれば有力な根拠となり、一切使わないのは適切でない。
②「統計・条約文・報道など性格の異なる資料を組み合わせ、それぞれの限界を踏まえて考察する」
✅ 正しい。
統計は作成主体と定義に、条約文は建前と実態の差に、報道は発信者の立場に注意が要る。性格の異なる資料を突き合わせ、限界を踏まえて考察することが探究の基本である。
③「一つの国の政府発表だけを用いる」
❌ 誤り。
一国の政府発表だけでは立場の偏りを検証できず、他の資料との突き合わせが必要である。
④「SNSの情報を検証せずにそのまま使う」
❌ 誤り。
SNSの情報は発信者と真偽の検証が不可欠であり、無検証で用いるのは適切でない。
覚えるポイント
- 性格の異なる資料を組み合わせて突き合わせる
- 統計は作成主体と定義、条約文は建前と実態に注意
- 史料批判の現代への応用がメディア・リテラシー
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。