RS2-040歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合C 国際秩序の変化や大衆化と私たち

戦時中のポスターや標語を資料として扱う際の姿勢として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

国民を動員するための宣伝という性格を踏まえ、制作の意図と効果を考える

この問題のポイント

戦時ポスター・標語を資料として扱う姿勢を問う。宣伝(プロパガンダ)という資料の性格を踏まえ、制作意図を読み解けるかがポイント。

解説

戦時中、政府や大政翼賛会は「欲しがりません勝つまでは」「ぜいたくは敵だ」といった標語やポスターを大量に作り、国民の戦争協力を促した。これらは人々の意識や行動を動かすための宣伝(プロパガンダ)である。
宣伝資料を歴史資料として扱うときは、まず
誰が・誰に向けて・何をさせるために
作ったのかという制作の意図を考える。内容をそのまま当時の世論の反映と受け取ってはいけない。
むしろ、そうした標語が必要とされたこと自体が、物資不足への不満など動員への抵抗が存在した証拠とも読める。宣伝の意図と、それが実際にどこまで効果を持ったかは別の問題であり、日記や警察の記録など他の資料と突き合わせて検証する必要がある。

ひっかけポイント
「ポスターの内容=当時の世論そのもの」とする選択肢が引っかけ。宣伝資料は事実の記録ではなく働きかけの道具、という資料の性格の区別が問われる。

選択肢の確認

①「国民を動員するための宣伝という性格を踏まえ、制作の意図と効果を考える」
正しい。
戦時ポスター・標語は政府や関連団体が物資節約・勤労・戦意高揚を促すために作った宣伝である。対象、制作主体、求めた行動と実際の受容を分けて検討する。

②「ポスターの内容は当時の世論をそのまま反映している」
誤り。
ポスターは国民に望ましい態度を取らせる規範的資料で、当時の全員がその内容を支持した証拠ではない。世論の実態は日記や調査など別資料と照合する。

③「美術作品なので歴史資料としては扱えない」
誤り。
美術的表現を持つポスターも、戦時政策と国民動員の意図を示す歴史資料になる。芸術作品であることを理由に研究対象から除外できない。

④「標語は政府と無関係に自然発生したものである」
誤り。
戦時標語の多くは政府・大政翼賛会・新聞社などが公募・選定・普及させた。政府と無関係に自然発生した言葉だけではない。

覚えるポイント

  • 戦時標語・ポスターは国民動員のための宣伝(プロパガンダ)
  • 資料を読むときは制作者・対象・意図を確認する
  • 宣伝の効果は別の資料(日記・記録)で検証する

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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