RS2-005歴史総合・世界史探究 対策問題

歴史総合A 歴史の扉(2) 歴史の特質と資料

フランス人ビゴーが描いた明治期の風刺画を読み取る姿勢として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

誇張や皮肉に込められた、描き手の批評意図をくみ取って解釈する

この問題のポイント

ビゴーの風刺画の読み取り方を問う問題。誇張や皮肉に込められた描き手の批評意図をくみ取る、という風刺画資料の扱い方を選ぶ。

解説

フランス人画家ビゴーは明治中期の日本に滞在し、風刺雑誌『トバエ』などで日本の世相を描いた。魚(朝鮮)を釣り上げようとする日本と清、それを橋の上から狙うロシアを描いた作品は、教科書でおなじみである。
風刺画は「事実の写生」ではなく「意見の表明」である。わざと誇張し、ゆがめ、笑いものにすることで、描き手の批評を伝える。ノルマントン号事件の風刺画は、日本人乗客を見捨てたイギリス人船長への皮肉と、領事裁判権の不当性への告発だった。
したがって読み取りでは、何がどう誇張されているか、誰を批判しているのかを考えることが核心になる。
誇張の「ずらし方」にこそ、同時代人がその出来事をどう見ていたかが表れている。これが風刺画の資料価値である。

ひっかけポイント
「描かれた内容=事実の記録」と扱うのが典型的な誤り。逆に「芸術だから資料にならない」も極端で、意見の資料として読むのが正しい姿勢である。

選択肢の確認

①「描かれた内容をすべて事実の記録として扱う」
誤り。
風刺画は意見を伝えるため意図的に人物や状況を誇張する。描かれた形や会話を、そのまま起きた事実の写生として扱うことはできない。

②「外国人の作品なので資料価値はない」
誤り。
外国人の視点は当時の日本を外部からどう見たかを知る資料になる。ただしビゴー自身の立場や読者層を踏まえ、他資料と比較して使う。

③「風刺画は芸術作品であり歴史研究には使えない」
誤り。
芸術作品も制作時の価値観・政治批判・受容を示す歴史資料になり得る。作品性があることと歴史研究に利用できないことは同義ではない。

④「誇張や皮肉に込められた、描き手の批評意図をくみ取って解釈する」
正しい。
風刺画は誇張・比喩・皮肉によって政治や社会への批評を示す。ビゴーが何を強調し誰を批判したかを、掲載媒体や時代背景とともに読む必要がある。

覚えるポイント

  • ビゴーは仏人画家、風刺雑誌トバエを発行
  • 風刺画は誇張による意見の表明
  • ノルマントン号事件の風刺は条約改正問題と直結

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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