WT9-S21歴史総合・世界史探究 対策問題

世界史探究E 地球世界の課題(4) 地球世界の課題の探究

ある生徒が「ヨーロッパ中心の世界史」を相対化するための視点として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

18世紀まで経済の中心はアジアにあったという研究を踏まえ、諸地域を対等に比較する

この問題のポイント

ヨーロッパ中心史観の相対化を問う。18世紀までアジアが経済の中心だったという大分岐論を踏まえ、諸地域を対等に比較する視点が核心。

解説

前提として、従来の世界史は「進歩する西洋と停滞するアジア」というヨーロッパ中心史観で書かれがちだった。
近年のグローバル・ヒストリー研究はこれを覆してきた。18世紀まで世界の富の過半は中国・インドなどアジアが占めており、ヨーロッパの優位は産業革命以降に生じた比較的新しい現象にすぎない。この分かれ目を「大分岐」と呼ぶ。
この学説を踏まえれば、探究の問いは「なぜ西洋は偉大なのか」ではなく、「なぜ・いつ・どのように差がついたのか」を、諸地域を対等に置いて比較する形になる。
ヨーロッパの資料だけで書く、アジア停滞を前提にする、西洋の成功だけを説明するという態度は、いずれも問い直される側の古い方法である。大分岐論は新課程世界史探究の背景にある学説として、リード文の題材になりやすい。

ひっかけポイント
停滞するアジアという前提そのものが古い史観であり、それを踏襲する選択肢は全て誤り。大分岐=産業革命期に差がついたという学説の内容も問われる。

選択肢の確認

①「西洋の成功だけを説明の対象とする」
誤り。
西洋の成功だけを説明の対象とするのはヨーロッパ中心史観そのものであり、相対化にはならない。

②「18世紀まで経済の中心はアジアにあったという研究を踏まえ、諸地域を対等に比較する」
正しい。
近年のグローバル・ヒストリー研究は、18世紀まで世界の経済生産の多くを中国やインドが占め、ヨーロッパの優位は産業革命以降の比較的新しい現象だと示している。諸地域を対等に比較する視点が重要である。

③「ヨーロッパの資料だけを使って世界史を書く」
誤り。
ヨーロッパの資料だけを用いれば、かえってヨーロッパ中心の見方を強めることになる。

④「アジアの歴史は停滞していたと前提する」
誤り。
アジアが停滞していたという前提こそ、近年の研究によって問い直されている古い見方である。

覚えるポイント

  • 18世紀まで経済の中心はアジア(中国・インド)
  • 大分岐=ヨーロッパ優位は産業革命以降の現象
  • 諸地域を対等に比較するのがグローバル・ヒストリー

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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