WT9-S27|歴史総合・世界史探究 対策問題
「長期の視点」で歴史を見る例として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
現代のパレスチナ問題を、バルフォア宣言など約100年の経緯にさかのぼって考察する
この問題のポイント
長期の視点で現代を見る型を問う。パレスチナ問題をバルフォア宣言以来約100年の経緯にさかのぼって考察する姿勢が核心。
解説
前提として、現代の国際問題は、直近のニュースだけでは理解できず、歴史的起源までさかのぼる長期の視点が不可欠である。
パレスチナ問題はその典型である。
- バルフォア宣言(1917年):イギリスがユダヤ人の民族的郷土建設を支持。アラブ側への約束(フサイン・マクマホン協定)と矛盾する多重外交だった
- 戦間期:イギリスの委任統治下でユダヤ人移民が増加し対立が激化
- 国連分割決議(1947年)→イスラエル建国(1948年)→4次にわたる中東戦争と大量のパレスチナ難民
- オスロ合意(1993年):暫定自治に合意したが、和平は停滞
約100年の積み重ねを知らなければ、今日の対立の構図は説明できない。現代の課題から過去へ逆にたどる思考の型は、探究科目の出題意図そのものである。
ひっかけポイント
バルフォア宣言とフサイン・マクマホン協定というイギリスの矛盾した約束(多重外交)が問題の起源として最頻出。直近の情報だけで判断する態度は探究の対極。
選択肢の確認
①「昨日のニュースだけで国際問題を判断する」
❌ 誤り。
直近のニュースだけでは長期の経緯を捉えられず、長期の視点とはいえない。
②「一つの事件を前後の文脈から切り離して評価する」
❌ 誤り。
事件を前後の文脈から切り離すことは、長期の視点で歴史を見る態度とは正反対である。
③「歴史は現代と無関係と考える」
❌ 誤り。
現代の課題は歴史的経緯の産物であり、歴史を現代と無関係と考えるのは適切でない。
④「現代のパレスチナ問題を、バルフォア宣言など約100年の経緯にさかのぼって考察する」
✅ 正しい。
パレスチナ問題はバルフォア宣言(1917年)と委任統治、国連分割決議(1947年)、中東戦争、オスロ合意(1993年)という約100年の積み重ねを踏まえなければ理解できない。
覚えるポイント
- バルフォア宣言は1917年(英の多重外交)
- 1947年国連分割決議→1948年イスラエル建国と中東戦争
- オスロ合意(1993年)後も和平は停滞
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。