RS-D4-01|歴史総合・世界史探究 対策問題
1984〜85年のエチオピア飢饉のように、災害の被害が拡大する要因を歴史的に考える視点として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
自然条件に加え、戦争・政治的混乱・流通のあり方といった社会的条件を合わせて考える
この問題のポイント
災害被害の拡大要因を考える視点を問う問題。自然条件に加えて戦争・政治・流通などの社会的条件を合わせて考える、という複合的な見方を選ぶ。
解説
1984〜85年のエチオピア飢饉では、干ばつという自然要因に加え、内戦や政治体制が被害を桁違いに拡大させた。
当時のエチオピアは社会主義政権下で内戦状態にあり、戦闘が食糧の生産と輸送を妨げ、政府は反政府地域への援助物資の到達を妨害したとされる。同程度の干ばつでも、平和で流通が機能する社会なら餓死は大幅に防げたはずである。
つまり飢饉の被害は、降水量だけでなく、戦争・政治的混乱・流通・国際支援の有無といった社会的条件との掛け算で決まる。
この見方は、植民地期インドの飢饉(輸出優先の経済構造)や関東大震災(流言と虐殺)にも共通する。「災害を社会のしくみから考える」ことは、歴史総合の「現代的な諸課題」への接近方法そのものである。
ひっかけポイント
「降水量だけで説明できる」「技術水準だけで決まる」のような単一要因の選択肢が誤りの型。複数の要因の重なりを見る視点が、資料問題全般に共通する正解の型である。
選択肢の確認
①「降水量の変動だけを見れば被害の大きさを説明できる」
❌ 誤り。
降水量が同程度でも、食糧の分配、交通、政治状況によって被害は異なる。干ばつだけを見て飢饉の規模を説明することはできない。
②「自然条件に加え、戦争・政治的混乱・流通のあり方といった社会的条件を合わせて考える」
✅ 正しい。
飢饉は干ばつなどの自然条件に、内戦・政治的混乱・市場や流通の断絶が重なることで深刻化する。自然要因と社会的要因を併せて考える歴史的視点である。
③「被害は必ず技術水準だけで決まる」
❌ 誤り。
技術水準は被害を左右する一要素だが、それだけで被害が決まるわけではない。政治・経済制度や救援体制、地域間格差も検討する必要がある。
④「国際的な支援の有無は被害と無関係である」
❌ 誤り。
国際支援の量・時期・配分は食糧へのアクセスや死亡者数に影響する。支援の有無が被害と無関係という説明は成り立たない。
覚えるポイント
- エチオピア飢饉(1984〜85年)は干ばつ+内戦の複合
- 災害被害=自然要因と社会的要因の掛け算
- 植民地インドの飢饉とも共通する構図
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。