RS-B4-01|歴史総合・世界史探究 対策問題
植民地下のインドで1896〜97年に飢饉が拡大した要因の説明として、最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
干ばつに加え、不作でも穀物輸出が続けられ食糧価格が高騰したこと
この問題のポイント
植民地インドの飢饉が拡大した要因を問う問題。干ばつという自然要因に、不作でも穀物輸出が続く植民地経済の構造が重なった、という複合的な因果で解ける。
解説
1896〜97年、英領インドは大規模な飢饉に見舞われ、多数の犠牲者を出した。直接のきっかけは干ばつによる不作である。
しかし被害を拡大させたのは、植民地経済の仕組みだった。インドの農業は、本国向けの綿花や小麦など輸出用作物の生産に組み替えられており、不作の年でも穀物の輸出は続けられた。鉄道は救援より先に、穀物を港へ運ぶために使われた面がある。
国内の食糧は不足して価格が高騰し、貧しい人々は市場に食糧があっても買えずに飢えた。飢饉は食糧の絶対量だけでなく、分配とアクセスの問題でもあったのである。
地図の凡例で飢饉地域と少雨地域が一部しか重ならないことは、自然要因だけでは説明できないことの証拠として読む。災害を社会構造から考える歴史総合の典型問題である。
ひっかけポイント
「干ばつのみが原因」と自然要因だけに帰す選択肢が最大のひっかけ。資料(飢饉地域と少雨地域のずれ)が社会的要因の存在を示している点を読み落とさない。
選択肢の確認
①「宗主国が食糧を無償で大量供給したため流通が混乱したこと」
❌ 誤り。
宗主国による十分な無償供給が混乱を生んだのではなく、輸出の継続や救済の不足が問題だった。食糧があっても購入できない人々が多数生じた。
②「農民層が豊かになり穀物を買い占めたこと」
❌ 誤り。
農民層が豊かになって買い占めたのではなく、貧困と価格高騰によって食糧へのアクセスを失った。飢饉は供給量だけでなく分配と購買力にも左右される。
③「干ばつのみが原因であり、経済政策とは無関係だった」
❌ 誤り。
飢饉地域と少雨地域が完全には重ならないため、干ばつだけでは被害を説明できない。植民地経済の輸出優先や価格高騰も被害を拡大した。
④「干ばつに加え、不作でも穀物輸出が続けられ食糧価格が高騰したこと」
✅ 正しい。
干ばつによる不作時にも植民地インドから穀物輸出が続き、国内の食糧価格が高騰した。自然要因と植民地経済の構造が重なって飢饉が深刻化した。
覚えるポイント
- 1896〜97年インド飢饉は干ばつ+植民地経済の複合
- 不作でも穀物輸出が継続し価格が高騰
- 飢饉地域と少雨地域のずれが社会的要因の証拠
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。