WT9-S24|歴史総合・世界史探究 対策問題
宗教と国家の関係の歴史について述べた文として正しいものはどれか。
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正解: 3
正解
フランスは革命以来の経緯から、政教分離(ライシテ)を共和国の原則としている
この問題のポイント
宗教と国家の関係を問う。フランスのライシテは革命以来の歴史的経緯の産物であり、政教分離の形は国ごとに多様という視点が核心。
解説
前提として、宗教と国家の距離の取り方は、各国の歴史的経緯によって形作られており、単一の普遍的な形は存在しない。
フランスは、カトリック教会が王権と結びついて特権を持っていたため、革命以来、教会の影響力を公的空間から排除する方向へ進んだ。1905年の政教分離法で確立した共和国原則がライシテ(世俗性)である。公立学校でのスカーフ着用をめぐる論争は、この原則と移民のイスラーム信仰が交差する現代的課題である。
各国の形は多様である。
- イギリス:国王を首長とする国教会制度が存続
- アメリカ:憲法で国教樹立を禁止
- トルコ:ケマル以来の世俗主義
- イラン:1979年の革命以降イスラーム共和制
政教分離は古代からの普遍原則ではなく、近代に各国が固有の経緯で選び取った制度である点が核心となる。
ひっかけポイント
政教分離の形は一つではなく、ライシテはフランス固有の歴史(革命と反教権主義)の産物。全ての国が同じ形という選択肢は比較の視点を欠く誤り。
選択肢の確認
①「政教分離は古代から世界共通の原則だった」
❌ 誤り。
古代の多くの社会では祭政一致が一般的であり、政教分離は近代になって形づくられた原則である。
②「宗教が政治に影響した例は歴史上存在しない」
❌ 誤り。
十字軍や宗教改革、イラン革命など宗教が政治を動かした例は数多く、存在しないという説明は誤りである。
③「フランスは革命以来の経緯から、政教分離(ライシテ)を共和国の原則としている」
✅ 正しい。
カトリック教会と王権の結び付きを断ち切った革命の経緯から、フランスは1905年の政教分離法でライシテを共和国の原則とした。
④「すべての国が同じ形の政教分離を採用している」
❌ 誤り。
イギリスの国教会制度やイランのイスラーム共和制のように、宗教と国家の距離は国ごとに大きく異なる。
覚えるポイント
- ライシテ=フランスの政教分離原則(1905年法)
- 背景は革命以来の教会と国家の対立
- 英は国教会、イランはイスラーム共和制と形は多様
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。