RN6-056公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(4) ドイツ観念論と功利主義

ベンサムの快楽計算と制裁についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

快楽は強さ・持続性などの基準で数量的に計算でき、人々を功利の原理に従わせるものとして法律的制裁などの外的制裁を重視した

この問題のポイント

ベンサム功利主義の二つの特徴、快楽計算と外的制裁を問う問題。快楽の数量化という発想がベンサムの個性である。

解説

ベンサムは、快楽はすべて同質であり、強さ・持続性・確実性・遠近・多産性・純粋性・及ぶ範囲という基準によって数量的に計算できると考えた。これを快楽計算という。行為の善悪は、それがもたらす快楽と苦痛を計算して客観的に判定できるとしたのである。
また、人はしばしば自分の快楽だけを求めて社会全体の幸福に反する行動をとる。そこで人々の行為を最大幸福の方向へ導く外部からの強制力として、制裁(サンクション)を重視した。制裁には自然的・法律的(政治的)・道徳的・宗教的の4種類があり、ベンサムはとりわけ刑罰などの法律的制裁を重んじた。これらは外から働くため外的制裁と呼ばれる。
快楽の質の違いを認めず量に還元するこの立場は、のちにミルによって修正されることになる。

ひっかけポイント
快楽の質的差異を認めて計算不可能とするのはミルの立場。内的制裁(良心)を重視したのもミルであり、ベンサムは外的制裁を重視した。

選択肢の確認

①「人間を道徳的行為に向かわせるのは、良心の呵責という内的制裁だけだとした」
誤り。
誤答理由: 良心の呵責という内的制裁を重視したのはミルであり、ベンサムは外から働く制裁の力を重んじた。

②「制裁は人間の自由を侵害するので、いかなる制裁も設けるべきではないとした」
誤り。
誤答理由: ベンサムは制裁を不要としたのではなく、人々の行為を最大幸福へ導くために必要な仕組みとして4種類の制裁を挙げた。

③「快楽は強さ・持続性などの基準で数量的に計算でき、人々を功利の原理に従わせるものとして法律的制裁などの外的制裁を重視した」
正しい。
正解。ベンサムは快楽を強さ・持続性などの基準で数量的に計算できるとし、人々を功利の原理に従わせる外的制裁、特に法律的制裁を重視した。

④「快楽には質的な差があるため、数量的な計算は不可能だとした」
誤り。
誤答理由: 快楽の質的差異を認めるのはミルの立場であり、ベンサムはすべての快楽を計算可能な量としてとらえた。

覚えるポイント

  • 快楽計算=快楽は7つの基準で数量化できる
  • 4つの制裁のうち法律的制裁を重視
  • 外的制裁のベンサム、内的制裁のミルという対比

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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