RN7-002|公共・倫理 対策問題
古代日本の神観念と罪・穢れの考え方の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
自然物や自然現象に宿る八百万の神々を祀り、罪や穢れは禊や祓によって取り除けるものと考えた
この問題のポイント
八百万神の多神教的な神観念と、禊・祓による罪・穢れの除去という古代日本の宗教観の特徴を問う問題。
解説
古代日本人は、山や川、巨木や雷など、人間を超えた力を感じさせるあらゆる自然物・自然現象に神(カミ)が宿ると考えた。こうした無数の神々を八百万神(やおよろずのかみ)と呼ぶ。世界のあらゆるものに霊魂を認めるこの態度はアニミズム的な自然観といえる。
罪や穢れは、個人の内面に永久にとどまるものではなく、共同体に災いをもたらす汚れとして捉えられ、水で心身を洗い清める禊(みそぎ)や、神に祈って罪を除く祓(はらえ)という儀礼によって取り除くことができるとされた。
この点で、人間が生まれながらに罪を負うとするキリスト教の原罪の観念とは対照的であり、罪を外面的・儀礼的に清められるものとみなすところに古代日本の宗教観の特徴がある。
ひっかけポイント
一神教の唯一神や原罪の観念を古代日本に持ち込む選択肢が定番の誤り。罪・穢れは禊・祓で「除去できる」点が日本的特徴である。
選択肢の確認
①「神は教典に記された教義を通じてのみ知られる存在であり、儀礼は重視されなかった」
❌ 誤り。
誤答理由: 古代日本の神信仰は教典を持たず、祭りや禊・祓などの儀礼を通じて神と関わった。教義中心・儀礼軽視は実態と逆である。
②「罪はもっぱら個人の内面の問題とされ、共同体に影響を及ぼすとは考えられなかった」
❌ 誤り。
誤答理由: 罪や穢れは共同体に災いをもたらすものと考えられたのであり、個人の内面だけの問題とはされなかった。
③「自然物や自然現象に宿る八百万の神々を祀り、罪や穢れは禊や祓によって取り除けるものと考えた」
✅ 正しい。
正解。古代日本人は自然物に宿る八百万の神々を祀り、罪や穢れは禊・祓という儀礼で取り除けるものと考えた。
④「唯一絶対の神を信仰し、罪は人間が生まれながらに背負うもので、決して取り除けないと考えた」
❌ 誤り。
誤答理由: 唯一絶対の神と取り除けない罪(原罪)は一神教(キリスト教)の観念であり、多神教で罪を祓いうるとする古代日本とは対照的である。
覚えるポイント
- 八百万神はアニミズム的な多神教の神観念
- 罪・穢れは禊・祓で取り除ける
- 原罪のような内面的・永続的な罪観念とは対照的
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。