RN7-014|公共・倫理 対策問題
法然が念仏の教えを説いた背景と論理の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
末法の世の凡夫には自力での悟りは不可能だという自覚から、阿弥陀仏の力にすがる他力の易行こそが万人の救いの道だと考えた
この問題のポイント
自力(聖道門)と他力(浄土門)、難行と易行という対概念で法然の論理を捉えられるかを問う問題。
解説
法然の思想の出発点は、末法の世に生きる人間は誰もが煩悩を断ち切れない凡夫である、という深い自覚である。
仏教には、自らの修行の力で悟りを目指す聖道門と、阿弥陀仏の救いの力にすがって浄土への往生を目指す浄土門の二つの道がある。法然は、末法の凡夫にとって聖道門の難行は実践不可能であり、残された道は他力の浄土門しかないと考えた。
そして阿弥陀仏が万人救済のために選んだ行が称名念仏である以上、貧富・身分・男女・学識の有無を問わず、誰でも行える易行の念仏によってすべての人が平等に救われると説いた。救いの条件を一つの易行に絞り込んだことで、仏教は貴族のものから民衆のものへと大きく開かれた。この万人救済の論理が、旧仏教の諸行や戒律の体系を相対化したため、激しい弾圧を招いたのである。
ひっかけポイント
法然の念仏は「誰でもできる易行」である点が核心で、難行・自力修行の奨励とする記述は正反対。現世利益ではなく死後の極楽往生を目指す教えである。
選択肢の確認
①「念仏は学問を深めた学僧のみが実践できる難行であるとして、庶民には戒律の厳守を求めた」
❌ 誤り。
誤答理由: 法然の念仏は誰にでもできる易行である点が核心であり、学僧限定の難行とする理解は正反対である。
②「自力の修行を積めば積むほど往生が確実になるとして、厳しい山岳修行を奨励した」
❌ 誤り。
誤答理由: 自力の修行を積むほど往生に近づくという発想は聖道門の考えで、他力の浄土門を選んだ法然の立場と逆である。
③「現世での富と繁栄を得ることこそ念仏の目的であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 法然の教えの目的は死後の極楽往生であり、現世での富と繁栄を目的とする現世利益の教えではない。
④「末法の世の凡夫には自力での悟りは不可能だという自覚から、阿弥陀仏の力にすがる他力の易行こそが万人の救いの道だと考えた」
✅ 正しい。
正解。法然は末法の凡夫に自力の難行は不可能だとみて、阿弥陀仏にすがる他力の易行(念仏)こそ万人の救いの道とした。
覚えるポイント
- 聖道門(自力)と浄土門(他力)の区別
- 末法の凡夫の自覚が出発点
- 易行の念仏だから万人が平等に救われる
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。