RN7-015公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(2) 鎌倉仏教

親鸞の悪人正機の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

自力で善を積めない悪人こそ、阿弥陀仏が救おうとしている本来の対象であるとする思想である

この問題のポイント

悪人正機の「悪人」の意味を正しく捉えられるかを問う問題。悪人=煩悩具足の凡夫であり、道徳的な悪の勧めではない。

解説

親鸞(1173〜1262年)は法然の弟子で、その教えを徹底させた。弟子の唯円が親鸞の言葉を伝える**『歎異抄』には「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」という有名な一節がある。善人でさえ往生できるのだから、まして悪人はなおさら往生できる、という意味で、これを悪人正機という。
ここでの
悪人とは、戒律を守り修行する力もなく、煩悩を抱えたまま生きるしかない凡夫のことである。自分の力で善を積めると思っている善人**(自力作善の人)は、その自負のぶんだけ阿弥陀仏にすべてを任せる心が欠けている。これに対し、自らの無力を自覚した悪人こそ、ひとえに他力にすがるほかなく、まさに阿弥陀仏の本願が救おうとする正機(本来の対象)なのである。
悪をすすめる思想と誤解されやすいが、親鸞自身はそうした「本願ぼこり」を戒めており、罪の自覚の深さを言う思想である。

ひっかけポイント
「悪をすすめる思想」「善人は救われない」と歪める選択肢が定番。悪人とは犯罪者のことではなく、煩悩具足の凡夫という宗教的自覚を指す。

選択肢の確認

①「善人は必ず救われるが、悪人は決して救われないとする思想である」
誤り。
誤答理由: 善人でさえ往生できるのだからまして悪人は、というのが原文の論理であり、善人は救われ悪人は救われないという理解は誤りである。

②「法律に違反した犯罪者だけを救済の対象とする思想である」
誤り。
誤答理由: ここでの悪人は法律上の犯罪者のことではなく、煩悩を断てない凡夫という宗教的自覚を指す言葉である。

③「自力で善を積めない悪人こそ、阿弥陀仏が救おうとしている本来の対象であるとする思想である」
正しい。
正解。悪人正機は、自力で善を積めない煩悩具足の凡夫(悪人)こそ阿弥陀仏の本願の本来の救いの対象だとする思想である。

④「悪事を積極的に行えば行うほど、阿弥陀仏の救いに近づけるとする思想である」
誤り。
誤答理由: 悪事を勧める思想ではない。親鸞自身、本願に甘えてわざと悪をなす本願ぼこりを厳しく戒めている。

覚えるポイント

  • 悪人正機=悪人こそ阿弥陀仏の救いの正機
  • 悪人とは煩悩具足の凡夫のこと
  • 出典は唯円の『歎異抄』

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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