KZ-R7H-11地理総合・地理探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 本試験

図中のイタリアやオーストラリアのような先進国でみられる産業構造の変化に関する知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R7H-11の問題図版
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正解: 3

正解

先進国では経済のサービス化により製造業の割合が低下する脱工業化が進み、生産拠点の海外移転が国内産業の空洞化を招くこともある

この問題のポイント

脱工業化・産業の空洞化という先進国に共通する産業構造の変化を正しく定義できるかを問う。

解説

経済が発展すると、産業の中心は第一次産業から第二次産業へ、さらに第三次産業へと移っていく。先進国で進む、製造業の比重が下がりサービス業の比重が高まる変化脱工業化(経済のサービス化)という。図でイタリアやオーストラリアの製造業の割合が低下しているのはこの表れである。
背景には、所得上昇によるサービス需要の拡大に加え、賃金の安い新興国への
生産拠点の移転
がある。企業が工場を海外へ移すと、国内の生産や雇用が失われる産業の空洞化が生じ、旧工業地域の衰退が社会問題となる。
一方で先進国は、研究開発・金融・情報通信など知識集約的な産業へ軸足を移し、高い付加価値を生み出そうとしている。
オーストラリアは国土の大部分が乾燥帯であるため、人口は南東部沿岸の大都市に集中し、都市人口率は85%前後と世界的にも高い。「広い国土=農村人口が多い」わけではない点にも注意したい。

ひっかけポイント
脱工業化の定義を逆向き(製造業の割合上昇)にする選択肢が定番。オーストラリアの高い都市人口率も直感に反するため狙われやすい。

選択肢の確認

①「オーストラリアは都市人口率が3割程度と低く、人口の大部分が内陸の農村に住んでいる」
誤り。
誤答理由: オーストラリアの人口は南東部沿岸の大都市に集中し、都市人口率は85%前後と高い。3割程度という数値は実態と正反対である。

②「先進国では第三次産業の就業者割合が一貫して低下し続けている」
誤り。
誤答理由: 先進国では第三次産業の就業者割合は上昇を続けており、低下し続けるという向きが逆である。

③「先進国では経済のサービス化により製造業の割合が低下する脱工業化が進み、生産拠点の海外移転が国内産業の空洞化を招くこともある」
正しい。
正解。先進国では経済のサービス化で製造業の比重が低下する脱工業化が進み、生産拠点の海外移転による産業の空洞化も課題となっている。

④「脱工業化とは、GDPに占める製造業の割合が急速に高まっていく変化を指す」
誤り。
誤答理由: 脱工業化は製造業の割合が低下する変化であり、急速に高まるという定義は逆である。

覚えるポイント

  • 脱工業化=製造業の比重低下とサービス経済化
  • 生産の海外移転は産業の空洞化を招く
  • オーストラリアの人口は沿岸大都市に集中(都市人口率約85%)

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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