TK9-085|地理総合・地理探究 対策問題
先進国の大都市でみられた都市の内部構造の変化について、時期の順序として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
都心の人口が減り郊外の人口が増えるドーナツ化の後、再開発により都心へ人口が戻る都心回帰がみられた
この問題のポイント
大都市の人口分布の時系列変化(郊外化→都心回帰)を問う。統計グラフの判読と結び付く都市構造の考察問題である。
解説
先進国の大都市の人口分布は、時代とともに次のように変化してきた。
- 郊外化・ドーナツ化(高度成長期〜):都心は地価高騰・環境悪化により夜間人口が減少し、住宅は鉄道沿線の郊外へ拡大した。都心の昼間人口と夜間人口の差が開き、中心が空洞のドーナツにたとえられた。東京では多摩ニュータウンなどの大規模住宅地が造成された
- 都心回帰(1990年代後半〜):地価の下落と臨海部や都心の再開発による高層マンション建設で、都心区の人口が再び増加に転じた
共通テストでは、区ごとの人口増減率の統計を年代別に示し、どの時期の現象かを判定させる形式が定番である。「都心の増減がマイナスならドーナツ化の時期、プラスに転じていれば都心回帰の時期」という読み方が定石になる。
関連して、郊外の初期のニュータウンでは住民が一斉に高齢化するオールドタウン化が進み、新たな課題となっている。
ひっかけポイント
ドーナツ化と都心回帰の順序の逆転が定番の誤り。統計判読では都心の人口増減の符号が時期判定の決め手になる。
選択肢の確認
①「郊外化と都心回帰は同じ現象の別名であり、時期の違いはない」
❌ 誤り。
誤答理由: 郊外化(都心からの流出)と都心回帰(都心への回復)は人口移動の向きが逆の別の現象である。
②「先進国の大都市では人口移動は起こらず、内部構造は変化していない」
❌ 誤り。
誤答理由: 先進国の大都市では郊外化や都心回帰など大規模な人口移動が実際に起こっており、内部構造は大きく変化してきた。
③「都心の人口が減り郊外の人口が増えるドーナツ化の後、再開発により都心へ人口が戻る都心回帰がみられた」
✅ 正しい。
正解。高度成長期以降に都心の夜間人口減と郊外の人口増(ドーナツ化)が進み、1990年代後半以降は再開発により都心回帰へ転じた、という順序が正しい。
④「都心回帰が最初に起こり、その後ドーナツ化が進行して現在に至る」
❌ 誤り。
誤答理由: 順序が逆。都心回帰は地価下落と再開発が進んだ1990年代後半以降の現象で、ドーナツ化の後に起こった。
覚えるポイント
- ドーナツ化は都心の夜間人口減・郊外の増加
- 1990年代後半以降は再開発で都心回帰
- 初期ニュータウンのオールドタウン化が新課題
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 年代の基準点を置く:各項目の年を全部思い出そうとせず、政権交代・法令・戦争など確実な基準点の前後に配置して順序を確定する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。