KZ-R7T-02地理総合・地理探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 追・再試験

図が題材とする乾燥地域の農業に関する知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R7T-02の問題図版
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正解: 3

正解

湿潤地域に水源を持ち乾燥地域を貫流するナイル川のような河川は外来河川と呼ばれ、その沿岸では灌漑農業が古くから行われてきた

この問題のポイント

外来河川の定義と、乾燥地域の灌漑農業に伴う塩害という環境問題の知識を問う。

解説

外来河川は、湿潤地域に水源を持ち、乾燥地域を貫いて流れる河川である。ナイル川はエチオピア高原や赤道付近の湿潤地域の降水を集め、サハラ砂漠の東部を北へ貫流してエジプトを潤す代表例で、ティグリス川・ユーフラテス川やインダス川も同様である。
乾燥地域の人々は、外来河川やオアシスの水、地下水路(イランのカナートなど)を使った灌漑農業を古くから営み、小麦やナツメヤシなどを栽培してきた。エジプト文明やメソポタミア文明が大河のほとりに生まれたのも、この水の恵みによる。
ただし灌漑には落とし穴がある。強い蒸発の下で灌漑を続けると、水に溶けた塩分が地表に集積する塩害(塩性化)が起こり、農地が使えなくなることがある。中央アジアでは、綿花栽培のための過剰な取水でアラル海が縮小し、塩害と環境破壊が深刻化した例が知られる。
灌漑は乾燥地域の農業を支える一方、持続可能な水利用が課題となっている。

ひっかけポイント
外来河川の定義を「乾燥地域内で完結する川」とすり替える選択肢に注意。灌漑=万能ではなく、塩害という副作用まで問われる。

選択肢の確認

①「サヘル地帯ではモロコシなどの自給的な穀物はいっさい栽培されていない」
誤り。
誤答理由: サヘルではモロコシやヒエなど乾燥に強い雑穀が天水で自給的に栽培されている。いっさい栽培されないという断定は誤り。

②「乾燥地域で灌漑を続けても、土壌に塩分が集積する塩害が生じることはない」
誤り。
誤答理由: 乾燥地域では蒸発が激しく、灌漑を続けると塩分が地表に集積する塩害が生じうる。アラル海周辺はその深刻な実例である。

③「湿潤地域に水源を持ち乾燥地域を貫流するナイル川のような河川は外来河川と呼ばれ、その沿岸では灌漑農業が古くから行われてきた」
正しい。
正解。外来河川は湿潤地域に水源を持ち乾燥地域を貫流する川で、ナイル川が代表例である。その水を利用した灌漑農業が古代文明以来続いてきた。

④「外来河川とは、乾燥地域の内部だけで発生して内部で消滅する河川を指す」
誤り。
誤答理由: 乾燥地域内だけで完結する川は外来河川の定義と逆である。外来河川は域外の湿潤地域から水を運んでくる点が本質である。

覚えるポイント

  • 外来河川=湿潤地域に水源を持ち乾燥地域を流れる川
  • ナイル・ティグリス・ユーフラテス・インダスが代表例
  • 乾燥地域の過剰な灌漑は塩害やアラル海縮小を招いた

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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