KZ-R7T-13|地理総合・地理探究 対策問題
図が題材とする北アメリカの経済的な結び付きに関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 1
正解
アメリカ合衆国・メキシコ・カナダはUSMCAを結んで自由貿易を進めており、メキシコには安価な労働力を背景に自動車などの工場が立地している
この問題のポイント
北米の自由貿易協定(NAFTAからUSMCAへ)の変遷と、メキシコの工業化の仕組みを問う。
解説
アメリカ合衆国・カナダ・メキシコの3か国は、1994年にNAFTA(北米自由貿易協定)を発効させ、関税の撤廃と投資の自由化を進めた。その後、協定は2020年にUSMCA(アメリカ・メキシコ・カナダ協定)へ改定され、自動車の域内生産比率の要件強化などが盛り込まれた。順序はNAFTAが先、USMCAが後である。
この枠組みの下で、メキシコには安価な労働力とアメリカ市場への近さを求めて、日本・アメリカ・ヨーロッパの自動車メーカーの工場が集積した。アメリカとの国境地帯には、輸出向けの保税加工工場(マキラドーラに由来する工場群)が発達し、完成車・部品・電子機器などをアメリカへ輸出している。
図でメキシコの自動車輸出額が3か国中最大に成長しているのは、この国際分業の深化を示す。カナダの資源、メキシコの労働力、アメリカの資本・市場が結び付いた地域統合の典型例である。
ひっかけポイント
NAFTAとUSMCAの新旧関係の入れ替えが定番。USMCAは北米の枠組みであり、EUなどヨーロッパの統合と混同しない。
選択肢の確認
①「アメリカ合衆国・メキシコ・カナダはUSMCAを結んで自由貿易を進めており、メキシコには安価な労働力を背景に自動車などの工場が立地している」
✅ 正しい。
正解。3か国はNAFTAを改定したUSMCAの下で自由貿易を進め、メキシコには安価な労働力とアメリカ市場への近さを背景に自動車工場が集積した。
②「USMCAは、ヨーロッパ諸国による経済統合の枠組みである」
❌ 誤り。
誤答理由: USMCAはアメリカ・メキシコ・カナダの北米3か国の協定である。ヨーロッパの経済統合はEUであり、地域の取り違えである。
③「メキシコからアメリカ合衆国への自動車の輸出は、ほとんど行われていない」
❌ 誤り。
誤答理由: メキシコは北米向け自動車輸出の一大拠点であり、図でも自動車輸出額が3か国中最大に成長している。ほとんどないという記述は逆である。
④「NAFTAは、USMCAの発効後に新しく結ばれた協定である」
❌ 誤り。
誤答理由: 順序が逆である。NAFTAが1994年に発効し、これを改定したUSMCAが2020年に発効した。
覚えるポイント
- NAFTA(1994年)→USMCA(2020年)へ改定
- メキシコは安価な労働力で自動車工場が集積
- 国境地帯に輸出向け加工工場が発達
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。