SG3-017|地理総合・地理探究 対策問題
線状降水帯についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
積乱雲が次々と発生して列をなし、同じ場所に強い雨を降らせ続けることで大雨災害を引き起こす現象である
この問題のポイント
近年の豪雨災害のキーワードである線状降水帯の仕組みを問う。「積乱雲の世代交代+停滞」が理解の核心。
解説
線状降水帯とは、暖かく湿った空気が流れ込み続けることで積乱雲が次々と発生し、それらが上空の風で流されながら線状に列をなして同じ地域を通過・停滞する現象である。
一つの積乱雲の寿命は1時間程度だが、風上で新しい積乱雲が繰り返し生まれて世代交代するため、数時間にわたり同じ場所で猛烈な雨が降り続き、記録的な大雨となる。
2017年の九州北部豪雨、2018年の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)、2020年の球磨川の氾濫を招いた豪雨など、近年の豪雨災害の多くに関与している。梅雨末期の前線に向かって湿った空気が流れ込む状況で発生しやすい。
気象庁は線状降水帯の発生情報や半日前からの予測情報を発表するようになり、早めの避難の判断材料として活用が求められている。地球温暖化による大気中の水蒸気量の増加は、こうした豪雨の激化要因と考えられている。
ひっかけポイント
「一つの雲が停滞する」のではなく「次々に発生する雲の列が停滞する」点が正確な理解。台風の目や冬の季節風とは全く別の現象である。
選択肢の確認
①「冬の日本海側に大雪をもたらす季節風のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 冬の日本海側の大雪は北西季節風と対馬海流の水蒸気によるもので、暖候期の線状降水帯とは別の現象である。
②「台風の中心にできる雲のない領域のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 台風の中心の雲のない領域は台風の目であり、積乱雲の列である線状降水帯とは全く異なる。
③「積乱雲が次々と発生して列をなし、同じ場所に強い雨を降らせ続けることで大雨災害を引き起こす現象である」
✅ 正しい。
正解。線状降水帯は湿った空気の流入で積乱雲が次々に発生し、列をなして同じ地域に停滞することで数時間の猛烈な雨を降らせ、近年の豪雨災害の主因となっている。
④「一つの積乱雲が数日間動かずに雨を降らせ続ける現象である」
❌ 誤り。
誤答理由: 一つの積乱雲の寿命は1時間程度で数日間持続することはない。新しい積乱雲が次々と世代交代する点が線状降水帯の本質である。
覚えるポイント
- 積乱雲が列をなして停滞し同じ場所に大雨を降らせる
- 梅雨末期の豪雨災害の主因となることが多い
- 発生・予測情報が避難判断に活用される
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。