SG5-048地理総合・地理探究 対策問題

地理総合B 国際理解と国際協力(2) 地球的課題と国際協力

中央アジアのアラル海が20世紀後半に大きく縮小した原因の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

綿花栽培のための大規模な灌漑で流入河川から大量に取水した結果、湖へ注ぐ水量が激減したため

この問題のポイント

灌漑取水から湖の縮小へという因果関係を推論させる問題。乾燥地域の内陸湖が流入河川の水に依存していることが判断の鍵。

解説

アラル海は、カザフスタンとウズベキスタンにまたがる内陸の塩湖で、かつては世界第4位の面積を持つ湖であった。
乾燥地域にあるアラル海の水は、アムダリア川とシルダリア川という二つの河川の流入によって保たれていた。ところが旧ソ連時代、この2河川から綿花栽培のための大規模な灌漑用水が大量に取水された結果、湖に注ぐ水量が激減し、湖面は最盛期の1割程度にまで縮小した。
その影響は深刻で、塩分濃度の上昇と水量減少で漁業は壊滅し、干上がった湖底から塩や農薬を含む砂が飛散して住民の健康被害を招いた。周辺の気候も大陸的な性格を強めたとされる。この事態は**「20世紀最大の環境破壊」**とも呼ばれ、人間の水利用が環境を激変させた典型例として頻出する。
近年は北側の小アラル海でダム建設により水位を回復させる取り組みが進められている。

ひっかけポイント
アラル海は「拡大」ではなく縮小し、その原因は自然現象ではなく灌漑取水という人間活動である。綿花栽培との結び付きまでセットで覚えると強い。

選択肢の確認

①「綿花栽培のための大規模な灌漑で流入河川から大量に取水した結果、湖へ注ぐ水量が激減したため」
正しい。
正解。旧ソ連時代の綿花栽培のため、アムダリア川・シルダリア川から灌漑用水が大量に取水され、アラル海への流入水量が激減して湖面は約1割にまで縮小した。

②「降水量の増加によって湖面が拡大し続けたため」
誤り。
誤答理由: アラル海は縮小したのであって拡大していない。乾燥地域であり、降水量の増加が湖面を広げたという説明は事実に反する。

③「火山活動による地盤の隆起で湖底が持ち上がったため」
誤り。
誤答理由: 縮小の原因は火山活動や地盤の隆起ではなく、灌漑取水という人間の水利用である。

④「湖の縮小後も塩分濃度や漁業には全く影響がみられなかったため」
誤り。
誤答理由: 縮小に伴い塩分濃度が上昇して漁業は壊滅し、塩や農薬を含む砂の飛散で健康被害も生じた。影響がなかったという説明は正反対である。

覚えるポイント

  • 綿花栽培の灌漑でアムダリア川・シルダリア川から過剰取水
  • 湖面は約1割まで縮小、漁業壊滅・塩害・健康被害
  • 人間の水利用による環境破壊の典型例

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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