TK7-058地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

アラル海の縮小の要因について述べた文として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

綿花栽培の灌漑用水として流入河川から大量に取水した結果、アラル海の面積は著しく縮小した

この問題のポイント

アラル海縮小の因果(綿花栽培の灌漑取水)を問う。「20世紀最大の環境破壊」と呼ばれる事例である。

解説

アラル海は中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンにまたがる塩湖で、かつて世界第4位の面積をもっていた。
ソ連時代、乾燥地域での綿花の大増産を図るため、アラル海に注ぐアムダリア川・シルダリア川から灌漑用水が大量に取水された。流入量が激減した結果、アラル海は20世紀後半から急速に縮小し、面積の大部分が消失して「20世紀最大の環境破壊」とも呼ばれる事態となった。
干上がった湖底からは塩分や農薬を含む砂が風で舞い上がって健康被害や農地の劣化を招き、湖の塩分濃度の上昇で漁業は壊滅し、湖岸の港町は湖から遠く取り残された。
人間の水利用が湖の縮小・生態系の破壊・住民の生活破壊へと連鎖した典型例であり、ウズベキスタンの綿花モノカルチャーというソ連時代の計画経済の遺産と結び付けて出題される。

ひっかけポイント
縮小の原因は自然現象ではなく灌漑取水という人為である。漁業は「拡大」ではなく塩分濃度上昇で壊滅した点も逆にされやすい。

選択肢の確認

①「綿花栽培の灌漑用水として流入河川から大量に取水した結果、アラル海の面積は著しく縮小した」
正しい。
正解。アムダリア川・シルダリア川からの綿花栽培用の灌漑取水で流入量が激減し、アラル海は急速に縮小した。

②「アラル海は降水量の増加によって面積の拡大を続けている」
誤り。
誤答理由: アラル海は拡大ではなく著しく縮小した。降水増加という前提も乾燥地域の実態に合わない。

③「アラル海縮小の主な原因は海底火山の噴火である」
誤り。
誤答理由: 縮小の原因は火山噴火などの自然現象ではなく、人間による灌漑取水である。

④「アラル海では淡水化が進み、漁業がかつてないほど拡大している」
誤り。
誤答理由: アラル海では塩分濃度の上昇により漁業は壊滅した。淡水化・漁業拡大という記述は正反対である。

覚えるポイント

  • アラル海縮小は綿花栽培のための灌漑取水が原因
  • 流入河川はアムダリア川・シルダリア川
  • 塩と農薬を含む砂の飛散や漁業の壊滅が発生

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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