TK7-033地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

東南アジア沿岸部のマングローブ林の減少について、その主な要因を述べた文として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

日本などへ輸出するえびの養殖池を造成するために、沿岸のマングローブ林の伐採が進んだ

この問題のポイント

マングローブ林の減少と輸出向けえび養殖の因果関係を問う。先進国の消費が途上国の環境に影響する構図である。

解説

マングローブは、熱帯・亜熱帯の河口や入り江など、海水と淡水が混じる潮間帯に生育する常緑樹の総称である。稚魚や甲殻類の生育場となる豊かな生態系を育み、高潮や津波の勢いを弱める天然の防波堤の役割も果たす。
しかし東南アジアでは、タイやインドネシア、ベトナムなどで、日本など先進国へ輸出するえびの養殖池を造成するためにマングローブ林の伐採が大規模に進んだ。薪炭材としての伐採やリゾート開発もこれに加わり、各地で沿岸生態系の劣化や高潮被害の拡大を招いた。
えびの安価な輸入という先進国の消費行動が、生産国の環境破壊と結び付いているというグローバルな因果関係が、この問題の核心である。近年は養殖池の放棄地への植林など、マングローブ再生の取り組みも進められている。

ひっかけポイント
マングローブは「熱帯の沿岸(潮間帯)」の植生で、高山や砂漠と結び付ける記述は明らかな誤り。減少の主因が輸出向けえび養殖である点を押さえる。

選択肢の確認

①「マングローブ林は内陸の高山地帯にのみ分布するため、沿岸開発の影響は受けていない」
誤り。
誤答理由: マングローブは熱帯・亜熱帯の河口や沿岸の潮間帯に生育する植生であり、高山には分布しない。

②「東南アジアのマングローブ林は拡大を続けており、減少はみられない」
誤り。
誤答理由: 東南アジアのマングローブ林は養殖池造成などで大きく減少してきた。拡大の一途という記述は正反対である。

③「えびの養殖は降水のない砂漠地帯で行われるため、マングローブ林とは無関係である」
誤り。
誤答理由: えびの養殖は海水と淡水の混じる沿岸部で行われるものであり、砂漠地帯とは無関係である。

④「日本などへ輸出するえびの養殖池を造成するために、沿岸のマングローブ林の伐採が進んだ」
正しい。
正解。日本などへ輸出するえびの養殖池の造成がマングローブ林伐採の主因であり、先進国の消費と途上国の環境破壊が結び付く事例である。

覚えるポイント

  • マングローブは熱帯の河口・沿岸の潮間帯に生育
  • 輸出向けえび養殖池の造成が減少の主因
  • 防災機能・生態系の喪失が問題化し再生の動きも

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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