SG8-027|地理総合・地理探究 対策問題
ある沿岸地域の新旧の地形図を比べると、かつて海や干潟だった場所が現在は工場や住宅の立地する平坦な土地になっていた。この変化の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
埋め立てや干拓によって新たな土地が造成されたと考えられ、地震の際は液状化に注意が必要である
この問題のポイント
新旧地形図から土地の履歴と災害リスクを推論する問題。海だった場所=人工の造成地=液状化リスク、という連鎖の理解が核心。
解説
新旧の地形図を比較して、かつて海・干潟・湖だった場所が陸地になっていれば、埋め立てや干拓による人工的な土地の造成が行われたと判断できる。
埋め立ては土砂を投入して海面より高い土地をつくる方法で、東京湾岸や大阪湾岸の臨海工業地帯・住宅地が代表例である。干拓は堤防で海や湖を仕切り、水を排除して海面より低い土地をつくる方法で、有明海の干拓地や秋田県の八郎潟が知られ、主に農地に利用されてきた。
防災の観点では、こうした造成地は軟弱な地盤で地下水位が高いため、地震の際に液状化が発生しやすい。東日本大震災(2011年)では、東京湾岸の埋立地で大規模な液状化被害が生じた。また干拓地は周囲より低いため浸水リスクも高い。
土地の履歴を地形図で調べることが、居住地のリスク評価につながるのである。
ひっかけポイント
数十年の間の変化は人為的な造成であり、地殻変動や氷河のような長期の自然作用では説明できない。時間スケールで判断する。
選択肢の確認
①「埋め立てや干拓によって新たな土地が造成されたと考えられ、地震の際は液状化に注意が必要である」
✅ 正しい。
正解。海や干潟が短期間で陸地化したのは埋め立てや干拓によるもので、軟弱な造成地は液状化への注意が必要である。
②「地殻変動によって一夜にして山地が形成されたと考えられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 地殻変動で山地ができるには長い地質学的時間が必要で、数十年での変化は人為的造成と考えるのが妥当。
③「海面が数十メートル上昇して陸地が拡大したと考えられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 海面が上昇すれば陸地はむしろ減る。また数十メートルの海面変化が短期間に起こることはない。
④「氷河が土砂を削って平野をつくったと考えられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 氷河は現在の日本の沿岸には存在せず、海から陸への変化の説明にならない。
覚えるポイント
- 海→陸の変化は埋め立て・干拓による造成
- 埋立地は液状化、干拓地は浸水のリスクが高い
- 埋め立て=海面より高い、干拓=海面より低い土地
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。