TK2-B05|地理総合・地理探究 対策問題
熱帯雨林気候(Af)の植生や土壌についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
多種類の常緑広葉樹からなる密林が広がり、土壌は有機物の分解が速いためやせた赤色のラトソルが分布する
この問題のポイント
熱帯雨林の植生の特徴と土壌の対応を問う。「多樹種の常緑広葉樹」「やせた赤色土ラトソル」という組合せがわかれば解ける。
解説
熱帯雨林気候(Af)の植生は、きわめて多くの種類の常緑広葉樹が高さを競い合う多層構造の密林である。アマゾン川流域の熱帯雨林はセルバと呼ばれ、東南アジアやアフリカのコンゴ盆地にも広がる。樹種が多様で有用材が点在するため、シベリアの針葉樹林(タイガ)のような単純林と違って一斉伐採には不向きである。
土壌は意外にもやせている。高温多湿の環境では微生物による有機物の分解が非常に速く、養分は土にたまる前に樹木に吸収され、豪雨が残りを流し去る。残るのは鉄やアルミニウムの酸化物で、赤色のラトソルと呼ばれる酸性のやせた土壌となる。森林を伐採すると土地はすぐに地力を失うため、伝統的な焼畑農業は灰を肥料にし、土地を移動しながら地力の回復を待つ仕組みだった。
近年は農地開発や木材伐採による熱帯林の破壊が進み、生物多様性の喪失と地球温暖化の加速が国際的な課題となっている。
ひっかけポイント
「密林が茂る=土壌も肥沃」という直感を突く出題が定番。ラトソルはやせた赤色土であり、肥沃な黒色土(チェルノーゼム)とは正反対。タイガは冷帯の針葉樹林でセルバと混同しない。
選択肢の確認
①「熱帯雨林は少数の樹種からなる針葉樹の純林で、パルプ材の伐採が容易である」
❌ 誤り。
誤答理由: 熱帯雨林はきわめて多様な樹種の常緑広葉樹林である。少数樹種の針葉樹の純林は冷帯のタイガの説明である。
②「熱帯雨林の土壌は、腐植に富んだ世界で最も肥沃な黒色土である」
❌ 誤り。
誤答理由: 熱帯の土壌は養分が蓄積せずやせている。世界で最も肥沃な黒色土はステップのチェルノーゼムであり、対応を取り違えている。
③「アマゾン川流域の熱帯雨林はタイガと呼ばれ、シベリアの森林と同じ植生である」
❌ 誤り。
誤答理由: アマゾンの熱帯雨林はセルバと呼ばれる。タイガはシベリアなど冷帯の針葉樹林の名称であり、植生の種類が全く異なる。
④「多種類の常緑広葉樹からなる密林が広がり、土壌は有機物の分解が速いためやせた赤色のラトソルが分布する」
✅ 正しい。
正解。熱帯雨林は多樹種の常緑広葉樹からなる密林で、土壌は有機物の分解と流出が速いため、やせた赤色のラトソルとなる。
覚えるポイント
- 熱帯雨林=多樹種の常緑広葉樹(セルバ)
- 土壌はやせた赤色のラトソル(分解が速く養分が残らない)
- 熱帯林破壊は生物多様性と温暖化に関わる地球的課題
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。