TK4-042|地理総合・地理探究 対策問題
世界と日本の漁業の変化についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
世界では養殖業の生産が急増して漁船漁業に匹敵する規模となり、日本では遠洋漁業が排他的経済水域の設定などで衰退した
この問題のポイント
世界の漁業の構造変化(養殖の急拡大)と、日本の漁業の変遷(遠洋の衰退と育てる漁業への転換)を問う。
解説
世界の漁業生産では、中国が漁獲・養殖とも世界最大である。近年の最大の変化は養殖業の急成長で、天然資源の限界を背景に、魚介類生産に占める養殖の割合は漁船漁業に匹敵ないし上回る水準まで高まった。エビ(東南アジアのマングローブ林を転用した養殖池)、サケ(ノルウェー・チリ)などが代表例である。
日本の漁業は大きく変遷した。
- 遠洋漁業: 1970年代の石油危機による燃料高騰と、**200海里の排他的経済水域(EEZ)**の設定で漁場を失い急速に衰退
- 沖合漁業: その後最大の部門となったが、いわし資源の減少などで1990年代以降減少
- 現在は養殖業や栽培漁業(稚魚を放流して育てる)という育てる漁業への転換が進む
漁獲枠の設定など資源管理と、持続可能な漁業の認証制度も広がっている。
ひっかけポイント
遠洋衰退の二大要因(石油危機・EEZ)はセットで頻出。「養殖が衰退」は世界の潮流と正反対である。
選択肢の確認
①「日本の遠洋漁業は現在も漁業生産の大部分を占めている」
❌ 誤り。
誤答理由: 日本の遠洋漁業は1970年代以降急速に縮小しており、現在の主力は沿岸・沖合漁業と養殖である。
②「養殖業は世界的に衰退を続け、天然魚の漁獲だけが増えている」
❌ 誤り。
誤答理由: 世界の潮流は天然資源の限界を背景とした養殖の拡大であり、養殖衰退・天然増加という記述は正反対である。
③「世界では養殖業の生産が急増して漁船漁業に匹敵する規模となり、日本では遠洋漁業が排他的経済水域の設定などで衰退した」
✅ 正しい。
正解。世界では養殖業が急成長して漁船漁業に匹敵する規模となり、日本の遠洋漁業は石油危機の燃料高騰と200海里水域の設定で衰退した。
④「世界の漁獲量は中国の禁漁政策によりゼロに近づいている」
❌ 誤り。
誤答理由: 中国は漁獲・養殖とも世界最大の漁業国であり、漁獲量がゼロに近づいているという記述は事実に反する。
覚えるポイント
- 世界は中国が最大で養殖業が急成長
- 日本の遠洋漁業は石油危機とEEZ設定で衰退
- 育てる漁業(養殖・栽培漁業)と資源管理へ転換
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。