TK4-043|地理総合・地理探究 対策問題
世界の林業と森林資源についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
熱帯林は農地への転用や薪炭材の過剰な採取などで減少が続き、冷帯の針葉樹はパルプ・建築用材として利用される
この問題のポイント
熱帯林減少の要因と、針葉樹・広葉樹の性質・用途の違いを問う林業の基本問題。
解説
森林は地球の陸地の約3割を覆うが、その動向は地域で対照的である。
熱帯林は、農地・牧場への転用(油やし農園・大豆畑・肉牛の放牧地)、薪炭材の過剰採取、商業伐採、焼畑の休閑短縮などにより減少が続く。アマゾン・東南アジア・アフリカで深刻で、生物多様性の喪失と二酸化炭素吸収源の減少が地球的課題となっている。一方、中国やヨーロッパでは植林により森林が増えており、世界全体の減少は熱帯に集中している。
樹種と用途の対応も重要である。
- 冷帯の針葉樹(タイガ): 樹種が単純で軟らかく加工しやすい軟木。パルプ・紙、建築用材に利用され、ロシア・カナダ・北欧が主産地
- 熱帯の広葉樹: 硬い硬木で、家具材・ラワン材などに利用
日本は国土の約3分の2が森林で、安価な輸入材に押されて林業が衰退したが、人工林の成熟とともに木材自給率は約4割まで回復してきた。
ひっかけポイント
針葉樹=軟木・パルプ用、広葉樹=硬木・家具用の対応の入れ替えが定番。森林減少は「世界一律」ではなく熱帯に集中する点も問われる。
選択肢の確認
①「薪や木炭などの燃料用の木材需要は、発展途上国にはもはや存在しない」
❌ 誤り。
誤答理由: 発展途上国では薪炭材が今も重要な家庭用燃料であり、その過剰採取が森林減少の一因となっている。
②「熱帯林は農地への転用や薪炭材の過剰な採取などで減少が続き、冷帯の針葉樹はパルプ・建築用材として利用される」
✅ 正しい。
正解。熱帯林は農地転用や薪炭材採取などで減少が続き、冷帯の針葉樹は軟らかく樹種が単純なためパルプ・建築用材として大量に利用される。
③「世界の森林面積は熱帯を中心に一貫して増加し続けている」
❌ 誤り。
誤答理由: 世界の森林は熱帯を中心に減少しており、熱帯中心に増加という記述は方向が逆である。植林で増えているのは中国や欧州である。
④「針葉樹は樹種が雑多で加工しにくく、工業用にはほとんど利用できない」
❌ 誤り。
誤答理由: 樹種が雑多なのは熱帯の広葉樹林の特徴で、針葉樹林は樹種が単純で加工しやすく工業用材の主力である。
覚えるポイント
- 熱帯林は農地転用・薪炭材採取などで減少が続く
- 針葉樹は軟木でパルプ・建築用、広葉樹は硬木で家具用
- 日本の木材自給率は約4割まで回復
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。