TK4-054|地理総合・地理探究 対策問題
日本の工業地域の分布についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
原料輸入と製品輸出に便利な太平洋ベルトに工業が集中し、中京工業地帯は自動車工業を中心に出荷額が最大である
この問題のポイント
太平洋ベルトへの集中の理由と、中京工業地帯の地位(出荷額最大・自動車中心)を問う。
解説
日本の工業は、関東南部から九州北部に連なる太平洋ベルトに集中している。資源に乏しい日本は原料を輸入し製品を輸出する加工貿易で工業を発展させたため、大型船の入る臨海部と大消費地の近くが立地に有利だったからである。
主な工業地帯・地域の特色は、
- 中京工業地帯: 豊田市の自動車工業を中心に、製造品出荷額は全国最大。かつての綿織物などの繊維から機械へ主役が交代した
- 京浜工業地帯: 機械・印刷。都市化で工場の移転が進み地位は低下
- 阪神工業地帯: 金属・化学など中小工場も多い
- 瀬戸内・東海: 石油化学コンビナートや鉄鋼
1980年代以降は、円高と貿易摩擦で工場の海外移転が進み、国内生産が細る産業の空洞化が課題となった。一方、高速道路網の整備で内陸に工業団地が造成され、北関東などへ機械工業が広がった。
ひっかけポイント
出荷額最大は京浜ではなく中京(自動車)という順位の交代が頻出。太平洋ベルト集中の理由を加工貿易と結び付けて説明できるかも問われる。
選択肢の確認
①「日本の工業は日本海側の豪雪地帯に最も集中している」
❌ 誤り。
誤答理由: 工業の集中は太平洋側の臨海部であり、日本海側の豪雪地帯に最も集中するという記述は分布の実態に反する。
②「京浜工業地帯は農業専用地域であり、工場は存在しない」
❌ 誤り。
誤答理由: 京浜工業地帯は機械・印刷などが立地する代表的な工業地帯であり、農業専用地域という記述は誤りである。
③「中京工業地帯の中心産業は綿織物業のままである」
❌ 誤り。
誤答理由: 中京の中心産業は繊維から自動車へ転換しており、綿織物業のままという記述は産業構造の変化を見落としている。
④「原料輸入と製品輸出に便利な太平洋ベルトに工業が集中し、中京工業地帯は自動車工業を中心に出荷額が最大である」
✅ 正しい。
正解。加工貿易で発展した日本の工業は原料輸入・製品輸出に便利な太平洋ベルトに集中し、自動車中心の中京工業地帯が製造品出荷額で全国最大である。
覚えるポイント
- 加工貿易ゆえ臨海の太平洋ベルトに工業が集中
- 出荷額最大は自動車中心の中京工業地帯
- 円高・貿易摩擦による海外移転で産業の空洞化が進んだ
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。