TK8-030地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

アメリカ合衆国の五大湖沿岸の工業地域についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

デトロイトの自動車やピッツバーグの鉄鋼など重工業で栄えたが、その後衰退しラストベルトと呼ばれるようになった

この問題のポイント

五大湖沿岸工業地域の盛衰を問う。都市と産業の対応(デトロイト=自動車、ピッツバーグ=鉄鋼)と衰退の経緯が判断軸。

解説

五大湖沿岸は、アメリカの工業化を主導した伝統的工業地域である。
立地の基盤は、アパラチア炭田の石炭メサビ鉄山(スペリオル湖岸)の鉄鉱石を、五大湖の水運で安価に結び付けられたことにある。ピッツバーグは鉄鋼の町として「鉄の都」と呼ばれ、デトロイトでは流れ作業による大量生産方式で自動車工業が発展し、シカゴは農産物の集散と食品・機械工業で栄えた。
しかし1970年代以降、日本やドイツとの競争、設備の老朽化、賃金の高さなどにより鉄鋼・自動車は国際競争力を失い、工場閉鎖と人口流出が進んだ。さびついた工場群の広がるこの地帯はラストベルトと呼ばれ、デトロイト市は2013年に財政破綻した。
近年は、医療・教育・研究など知識産業への転換を図る都市もある。サンベルトへの産業移動と対にして、アメリカ工業の構造転換として整理したい。

ひっかけポイント
デトロイト=自動車、ピッツバーグ=鉄鋼の対応の入れ替えが定番。「現在も一貫して中心」ではなく衰退→転換の途上である。

選択肢の確認

①「五大湖沿岸では工業が発達したことは一度もない」
誤り。
誤答理由: 五大湖沿岸はアメリカの工業化を主導した中心地であり、発達したことがないという説明は正反対である。

②「デトロイトの自動車やピッツバーグの鉄鋼など重工業で栄えたが、その後衰退しラストベルトと呼ばれるようになった」
正しい。
正解。デトロイトの自動車、ピッツバーグの鉄鋼などで栄えた五大湖沿岸は、競争激化で衰退しラストベルトと呼ばれた。

③「20世紀を通じて一貫して成長を続け、現在もアメリカ工業の中心である」
誤り。
誤答理由: 1970年代以降は衰退と人口流出が進んだ。一貫して成長し現在も中心という説明は誤り。

④「温暖な気候を生かした観光業だけが発達した地域である」
誤り。
誤答理由: 五大湖沿岸は冷涼な気候で、温暖な気候の観光業だけという説明は事実に反する。

覚えるポイント

  • 石炭+鉄鉱石+五大湖水運が立地基盤
  • デトロイト=自動車、ピッツバーグ=鉄鋼、シカゴ=食品・機械
  • 1970年代以降衰退しラストベルトと呼ばれる

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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