TK6-063地理総合・地理探究 対策問題

地理探究A 現代世界の系統地理的考察(4) 人口、都市・村落

インナーシティ問題についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

先進国の大都市で、都心周辺の旧市街から中高所得層が流出し、建物の老朽化や低所得層の集中、コミュニティの衰退が進む問題をいう

この問題のポイント

インナーシティ問題が「先進国の都心周辺の衰退」であることを、途上国のスラムや郊外の問題と区別できるかを問う。

解説

インナーシティとは、CBDを取り巻く都心周辺の古くからの市街地をいう。インナーシティ問題は、先進国の大都市でこの地帯が衰退する現象である。
過程は次の通りである。郊外に良好な住宅地が開発されると、中高所得層が郊外へ流出する。取り残された旧市街では、建物の老朽化が進み、家賃の安さから低所得層や高齢者、移民が集中する。住民の減少で商店や学校が撤退し、税収の減った自治体は行政サービスを維持できず、治安の悪化や失業がさらに人口流出を招くという悪循環に陥る。20世紀後半のアメリカやイギリスの大都市で深刻化し、ニューヨークやロンドンの旧港湾・工業地帯が典型であった。
対策として、ロンドンのドックランズ再開発のような大規模な都市再開発が行われ、荒廃地区が業務・住宅地区として再生された。再開発はジェントリフィケーションという新たな現象も生んでいる。

ひっかけポイント
インナーシティ問題=先進国・都心周辺の衰退。途上国のスラム(流入超過)や、郊外ニュータウンの高齢化とは場所も原因も異なる。

選択肢の確認

①「都心周辺の地価が高騰して人口が急増する問題をいう」
誤り。
インナーシティ問題は人口流出と衰退の問題であり、地価高騰による人口急増はむしろ都心回帰やジェントリフィケーションに関わる現象である。

②「先進国の大都市で、都心周辺の旧市街から中高所得層が流出し、建物の老朽化や低所得層の集中、コミュニティの衰退が進む問題をいう」
正しい。
正解。インナーシティ問題は先進国大都市の都心周辺で、中高所得層の流出により老朽化・貧困の集中・コミュニティ衰退が進む問題である。

③「郊外に建設されたニュータウンで住民の高齢化が進む問題をいう」
誤り。
郊外ニュータウンの高齢化はオールドタウン化の問題であり、都心周辺の衰退を指すインナーシティ問題とは場所が異なる。

④「発展途上国の農村で人口が減少する問題をいう」
誤り。
インナーシティ問題は先進国の都市内部の問題であり、途上国農村の人口減少とは別である。

覚えるポイント

  • 都心周辺の旧市街で人口流出・老朽化・貧困が集中
  • 先進国の大都市に特有の問題
  • ドックランズなど再開発による再生が対策

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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