TK7-049地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

イランなどでみられる伝統的な灌漑施設について述べた文として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

イランのカナートに代表される地下水路は、蒸発を防ぎながら山麓の水をオアシスの集落や畑へ導く伝統的な灌漑施設である

この問題のポイント

乾燥地域の地下水路(カナート)の仕組みと、「地下」である理由(蒸発防止)を問う。

解説

乾燥地域では、水を遠くまで運ぶ間の蒸発が大きな損失になる。そこで発達したのが地下水路である。山麓の扇状地などで地下水を集め、緩やかな傾斜をつけた地下のトンネルで集落や耕地まで導く。地下を通すことで蒸発を防ぎ、点検・掘削用の竪坑が地表に点々と並ぶのが特徴である。
この施設は地域によって呼び名が異なり、イランではカナート北アフリカではフォガラアフガニスタンではカレーズと呼ばれる。名称と地域の対応は頻出の判別点である。
導かれた水は、飲料水やなつめやし・小麦などのオアシス農業に使われ、乾燥地域の集落の立地を規定してきた。近年は動力ポンプによる地下水の汲み上げが普及し、カナートの荒廃や地下水位の低下が課題となっている地域もある。

ひっかけポイント
カナートは「地下」水路であり、開放水路・堤防・運河とする記述は誤り。カナート(イラン)・フォガラ(北アフリカ)・カレーズ(アフガニスタン)の対応も問われる。

選択肢の確認

①「イランのカナートに代表される地下水路は、蒸発を防ぎながら山麓の水をオアシスの集落や畑へ導く伝統的な灌漑施設である」
正しい。
正解。カナートは山麓の地下水を地下水路で導く灌漑施設で、地下を通すことで乾燥地での蒸発を防いでいる。

②「カナートは地表に掘られた開放型の水路であり、水の蒸発量が非常に多い」
誤り。
誤答理由: カナートは蒸発を防ぐためにわざわざ地下に掘られた水路であり、開放水路で蒸発が多いという記述は本質と逆である。

③「カナートは洪水を防ぐために築かれた堤防の一種である」
誤り。
誤答理由: カナートは堤防ではなく、水を運ぶための水路である。洪水防御の施設ではない。

④「カナートは大型船を航行させるために建設された運河である」
誤り。
誤答理由: カナートは灌漑・生活用水のための地下水路であり、船を通す運河ではない。

覚えるポイント

  • カナートは蒸発を防ぐ地下水路の灌漑施設
  • イランはカナート、北アフリカはフォガラ、アフガニスタンはカレーズ
  • オアシス農業と集落の立地を支えてきた

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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