TK9-058地理総合・地理探究 対策問題

地理探究A 現代世界の系統地理的考察(1) 自然環境

南アメリカ大陸の低緯度の太平洋岸に位置するリマ周辺は、緯度が低いにもかかわらず降水がほとんどない砂漠となっている。その主な成因として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

沖合を流れる寒流の影響で大気が安定し、上昇気流が生じにくいため

この問題のポイント

砂漠の成因の類型のうち「海岸砂漠」の仕組みを問う。寒流と大気の安定という因果関係を説明できるかが軸である。

解説

砂漠の成因には、亜熱帯高圧帯型(サハラなど)、内陸型(ゴビなど)、雨陰型(パタゴニアなど)、そして海岸砂漠型がある。
ペルーのリマ周辺やチリのアタカマ砂漠は、沖合を流れる寒流(ペルー海流)の上で下層の空気が冷やされることで成立する海岸砂漠である。冷たい海面上では大気の下層が重く安定し、上昇気流が発生しにくいため雲が育たず、降水がほとんどない。霧は発生するが雨にならないのが特徴である。アフリカ南西岸のナミブ砂漠(寒流はベンゲラ海流)も全く同じ仕組みで、「寒流沿いの海岸砂漠」としてセットで覚える。
消去の確認をする。赤道低圧帯は上昇気流の帯であり、下降気流という記述自体が誤り。暖流はむしろ大気を不安定にして降水を増やす方向に働く。季節風は乾燥の主因ではない。
アタカマ砂漠の隆起海岸段丘や、エルニーニョ現象との関連まで広げて問われることもある。

ひっかけポイント
「暖流と寒流のどちらが砂漠を作るか」の混同が定番。寒流=大気安定=少雨、暖流=蒸発盛ん=多雨傾向、と対応させる。

選択肢の確認

①「一年を通じて赤道低圧帯の下降気流に覆われているため」
誤り。
誤答理由: 赤道低圧帯は上昇気流の帯で多雨をもたらす。下降気流に覆われるという記述自体が赤道低圧帯の性質と矛盾する。

②「沖合を流れる暖流の影響で蒸発が盛んになるため」
誤り。
誤答理由: 暖流は蒸発を盛んにして大気を不安定にし降水を増やす方向に働くため、砂漠の成因とは逆の説明である。

③「沖合を流れる寒流の影響で大気が安定し、上昇気流が生じにくいため」
正しい。
正解。リマ沖を流れる寒流(ペルー海流)の上で下層大気が冷やされて安定し、上昇気流が生じにくいため雲が育たず、海岸砂漠が形成される。

④「夏の季節風が海から乾いた空気を運んでくるため」
誤り。
誤答理由: 季節風は乾燥の主因ではなく、この地域の少雨は海からの湿った風でも説明できない。寒流による大気の安定が本質である。

覚えるポイント

  • 海岸砂漠は寒流上の安定した大気が成因
  • アタカマ(ペルー海流)とナミブ(ベンゲラ海流)が代表
  • 赤道低圧帯は上昇気流の帯で多雨をもたらす

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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