TK9-098地理総合・地理探究 対策問題

地理総合C 持続可能な地域づくりと私たち(2) 生活圏の調査と地域の展望

調査で「駅からの距離が近い地区ほど人口増加率が高い」という関係が見つかった場合の解釈として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

相関関係がみられるが、他の要因の影響もあり得るため、因果関係と断定せずさらに検証する

この問題のポイント

相関関係と因果関係の区別という、データ分析の考察で最も重要な論理を問う。共通テストの探究型問題の頻出テーマである。

解説

2つの量が連動して変化する関係を相関関係という。しかし相関があることは、一方が他方の原因である(因果関係)ことを直ちには意味しない。
駅からの距離と人口増加率の例で考えると、駅の近さが転入を呼ぶという因果は確かにありそうだが、別の説明も可能である。駅周辺で
大規模なマンション開発
が行われた、駅前に商業施設や病院が集まっている、地価や行政の都市計画の影響など、第3の要因が距離と増加率の双方に関係しているかもしれない。
したがって適切な態度は、相関を仮説の手がかりとして受け止め、開発の年次や施設の分布など他の資料で因果の筋道を検証することである。断定を急がず追加の検証に進む、という選択肢を選ばせるのが共通テストの定番の形である。
「アイスクリームの売上と水難事故は相関するが、共通の原因は気温」という古典的な例のように、見せかけの相関はどこにでもある。

ひっかけポイント
「相関がある=原因だ」と断定する選択肢が最頻出の誤り。第3の要因の可能性を考えるのがデータ考察の作法である。

選択肢の確認

①「2つの数値の関係は偶然に決まっているので、分析する意味はない」
誤り。
誤答理由: 相関は偶然とは限らず、仮説の有力な手がかりになる。分析する意味がないという態度は探究の放棄である。

②「相関関係が見つかった場合、因果関係を調べることは禁止されている」
誤り。
誤答理由: 因果関係を調べることはむしろ検証の次の段階として推奨される。禁止という規範は存在しない。

③「相関関係がみられるが、他の要因の影響もあり得るため、因果関係と断定せずさらに検証する」
正しい。
正解。相関関係は因果関係の証明ではなく、開発や施設分布など第3の要因もあり得るため、断定せずに他の資料で検証を続けるのが正しい態度である。

④「相関関係が見つかった以上、駅の近さが人口増加の唯一の原因だと断定できる」
誤り。
誤答理由: 相関だけでは唯一の原因と断定できない。マンション開発など距離と増加率の双方に関わる別の要因の可能性が残る。

覚えるポイント

  • 相関関係は因果関係の証明ではない
  • 第3の要因(共通の原因)の可能性を検討する
  • 相関は仮説の手がかりとし、追加資料で検証する

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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