JT2-B29|歴史総合・日本史探究 対策問題
分国法の一例である今川仮名目録などに見られる「喧嘩両成敗」の目的として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
家臣間の私闘を禁じ、紛争解決を大名の裁判に一元化する
背景・因果
喧嘩両成敗は理非を問わず両者を罰する規定で、家臣の私闘(自力救済)を禁じ、紛争解決を大名の裁判に吸い上げるねらいがあった。中世的な自力救済から公権力による裁定への転換を示す。
覚えるポイント
「乱暴な規定」ではなく「裁判権の集中策」と読むのが正解筋。湯起請のような神判からの変化と合わせて出題される。
選択肢別の検討
① ❌ 誤答「農民の一揆を公認する」
喧嘩両成敗は家臣間などの紛争を統制する規定であり、農民の一揆を公認する制度ではない。戦国大名は分国法を通じて領国の秩序を維持し、一揆など独自の実力行使を抑えようとした。
② ❌ 誤答「宗教対立を助長する」
宗派間の対立を促す規定ではなく、原因の判断が難しい争いでも双方を罰して衝突を収める秩序維持策だった。狙いは宗教対立の助長ではなく、大名への裁判権の一元化である。
③ ✅ 正解「家臣間の私闘を禁じ、紛争解決を大名の裁判に一元化する」
喧嘩両成敗は争いの当事者双方を処罰して家臣の私闘・自力救済を抑え、紛争処理を戦国大名の裁判へ集中させる規定だった。今川仮名目録などの分国法に見られ、領国内の秩序維持に役立った。
④ ❌ 誤答「武士の決闘を奨励する」
双方を処罰する規定は決闘を奨励するためではなく、報復の連鎖を断って私闘を抑止するためのものだった。武力による自力救済に代えて、大名の裁判に従わせることが目的である。
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。