KZ-R7HB-08|公共・政治経済 対策問題
同じ表の2000年代以降の動きに着目したとき、読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
2011〜2015年には12回、2016〜2020年には24回と拒否権の行使回数が再び増加しており、大国間の対立の再燃がうかがえる
この問題のポイント
冷戦後に一度は減った拒否権の行使が、2010年代に再び増えているという表の後半の変化を読み取る問題。
解説
表の1990年代から2000年代にかけては、拒否権の行使回数は3〜9回程度と低い水準にとどまり、決議の採択数も約300本前後で安定していた。冷戦終結後の大国協調の時期である。
ところが2011〜2015年は12回、2016〜2020年は24回と、拒否権の行使が再び増加している。2011年に始まったシリア内戦への対応をめぐってロシアなどが繰り返し拒否権を使ったことに象徴されるように、欧米とロシア・中国の対立が深まり、安保理の合意形成が再び難しくなったことを示す。
それでも2016〜2020年の24回は1946〜1950年の44回を下回っており、冷戦初期ほどの水準ではない。また採択数は300本前後を保っており、ゼロに近づいたわけではない。
「新冷戦」とも呼ばれる大国間対立の再燃が、数値の変化として表れている資料である。
ひっかけポイント
「再び増加」と「過去最多」の混同が狙われる。2016〜2020年の回数は増加傾向にあるが、冷戦初期の水準には達していない。
選択肢の確認
①「1991年以降、拒否権は一度も行使されていない」
❌ 誤り。
1991年以降も拒否権は行使されており、1991〜1995年だけでも3回ある。
②「決議の採択数は、2000年代以降ゼロに近い水準まで急減している」
❌ 誤り。
採択数は2000年代以降も300本前後を保っており、ゼロに近づいたという読みは表と矛盾する。
③「2011〜2015年には12回、2016〜2020年には24回と拒否権の行使回数が再び増加しており、大国間の対立の再燃がうかがえる」
✅ 正しい。
正解。拒否権の行使は2011〜2015年に12回、2016〜2020年に24回と再び増加しており、シリア内戦などをめぐる大国間対立の再燃を示す。
④「2016〜2020年の拒否権行使回数は、1946〜1950年の回数を上回っている」
❌ 誤り。
2016〜2020年の24回は1946〜1950年の44回を下回っており、上回るという読みは誤り。
覚えるポイント
- 2010年代に拒否権の行使が再び増加
- 背景はシリア内戦などをめぐる大国間対立
- 採択数自体は300本前後を維持
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。