KZ-R7TB-10|公共・政治経済 対策問題
図が題材とするインフレーションの影響に関する知識として最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
インフレーションは貨幣価値を低下させるため、預貯金の多い世帯には実質的な目減りとして不利に、負債を抱える世帯には実質的な返済負担の軽減として有利に働きやすい
この問題のポイント
インフレが債権者と債務者のどちらに有利かという定番論点と、インフレの類型の名称を問う。
解説
インフレーションとは物価が持続的に上昇する現象であり、裏返せば貨幣の価値が下がることを意味する。
このとき、金額が固定された資産や債務の実質的な価値が変わる。預貯金1,000万円は、物価が上がれば買えるものが減るので実質的に目減りする。逆に1,000万円の借金は、返す金額は同じでも実質的な重みが軽くなる。つまりインフレは債権者(預金者)に不利、債務者に有利に働く。図の高齢世帯(預貯金超過)と若年世帯(負債超過)の対比に当てはめると、より不利益を受けやすいのは高齢世帯の側である。
インフレの類型では、需要の増大が物価を押し上げるものをディマンド・プル・インフレーション、原材料費や賃金の上昇など供給側のコスト増によるものをコスト・プッシュ・インフレーションという。選択肢はこの2つを入れ替えている。
なお、物価が持続的に下落する現象はデフレーションである。
ひっかけポイント
「インフレ=預金者に不利・債務者に有利」の向きの逆転と、ディマンド・プル(需要側)とコスト・プッシュ(供給側)の名称の入れ替えが定番。
選択肢の確認
①「デフレーションとは、物価が持続的に上昇する現象をいう」
❌ 誤り。
デフレーションは物価が持続的に下落する現象であり、上昇する現象はインフレーションである。
②「インフレーションは貨幣価値を低下させるため、預貯金の多い世帯には実質的な目減りとして不利に、負債を抱える世帯には実質的な返済負担の軽減として有利に働きやすい」
✅ 正しい。
正解。インフレは貨幣価値を下げるため、預貯金は実質的に目減りし、負債の実質的な返済負担は軽くなる。
③「インフレーションは預金者に有利に働き、借金を抱える債務者には不利に働く」
❌ 誤り。
有利・不利の向きが逆である。インフレで不利になるのは預金者(債権者)、有利になるのは債務者である。
④「原材料価格の上昇など供給側の要因で生じるインフレーションは、ディマンド・プル・インフレーションと呼ばれる」
❌ 誤り。
原材料費など供給側の要因によるものはコスト・プッシュ・インフレーションである。ディマンド・プルは需要側の要因による。
覚えるポイント
- インフレは貨幣価値の低下=預金の実質目減り
- 債務者は実質的な返済負担が軽くなる
- 需要側はディマンド・プル、供給側はコスト・プッシュ
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。