PE4-052|公共・政治経済 対策問題
1999年成立の地方分権一括法による改革の内容として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
機関委任事務が廃止され、地方公共団体の事務は自治事務と法定受託事務に再編された
この問題のポイント
地方分権一括法の中心的内容を問う問題。機関委任事務の廃止と事務の再編、国と地方の対等化という方向性で解ける。
解説
かつての地方行政では、知事や市町村長を国の下部機関とみなして国の事務を執行させる機関委任事務が大きな割合を占め、中央集権の象徴と批判されてきた。この事務については地方議会の関与も制限されていた。
地方分権一括法(1999年成立、2000年施行)は、この機関委任事務を廃止し、地方公共団体の事務を次の2つに再編した。
- 自治事務:地方が自らの責任で処理する事務(都市計画の決定など)
- 法定受託事務:本来は国の役割だが法令により地方が受託して処理する事務(国政選挙の事務、旅券の交付など)
改革の理念は、国と地方の関係を上下・主従から対等・協力へ転換することにある。国の関与に不服がある場合の国地方係争処理委員会も設けられた。
ひっかけポイント
機関委任事務は「新設」ではなく「廃止」されたのが改革の核心。自治事務と法定受託事務の具体例の対応(国政選挙・旅券は法定受託事務)も頻出である。
選択肢の確認
①「地方公共団体の事務はすべて国の直接執行事務に統合された」
❌ 誤り。
誤答理由: 国の直接執行事務への統合ではなく、地方が処理する事務として自治事務・法定受託事務に再編された。改革の方向は分権である。
②「機関委任事務が新設され、国の地方への関与が強化された」
❌ 誤り。
誤答理由: 機関委任事務は新設ではなく廃止された。首長を国の下部機関とみなす中央集権的な仕組みの解体が改革の核心である。
③「都道府県が廃止され、道州制が導入された」
❌ 誤り。
誤答理由: 都道府県の廃止や道州制の導入は行われていない。道州制は構想として議論されているにとどまる。
④「機関委任事務が廃止され、地方公共団体の事務は自治事務と法定受託事務に再編された」
✅ 正しい。
正解。地方分権一括法(1999年成立)により機関委任事務が廃止され、地方の事務は自治事務と法定受託事務に再編された。
覚えるポイント
- 地方分権一括法で機関委任事務を廃止
- 自治事務と法定受託事務に再編
- 国と地方を対等・協力の関係へ転換
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。