PE6-054|公共・政治経済 対策問題
1949年に実施されたドッジ・ラインの内容として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
赤字を許さない超均衡予算の編成と1ドル=360円の単一為替レート設定により、インフレの収束を図った
この問題のポイント
ドッジ・ラインの2本柱(超均衡予算・360円レート)を問う問題。目的がインフレ収束である点と、その副作用まで理解できているかがカギ。
解説
復金インフレが進む中、GHQの財政顧問として来日した銀行家ドッジは、1949年、日本経済の自立と安定のための一連の政策を指示した。これがドッジ・ラインである。
柱は次の2つである。
- 超均衡予算: 歳出を厳しく切り詰め、赤字を許さない緊縮予算を編成して通貨の増発を止める
- 単一為替レート: 1ドル=360円の固定レートを設定し、日本経済を国際経済に直結させる
あわせて復興金融金庫の新規融資も停止された。この徹底した緊縮策でインフレは収束したが、急激な引締めの反動で深刻な不況(安定恐慌)が発生し、中小企業の倒産や人員整理が相次いだ。
この不況からの脱出口となったのが、1950年に始まる朝鮮戦争の特需景気である。同年代のシャウプ勧告(税制)とあわせ、占領末期の経済安定化策として整理したい。
ひっかけポイント
ドッジ・ラインは「緊縮・均衡予算」であり、赤字国債による景気刺激は正反対。360円レートは固定相場であり、変動相場制への移行は1973年である。
選択肢の確認
①「大規模な赤字国債の発行によって景気を刺激した」
❌ 誤り。
ドッジ・ラインは緊縮による均衡財政であり、赤字国債による景気刺激とは正反対である。
②「変動為替相場制へ移行して円高を促した」
❌ 誤り。
360円レートは固定為替相場であり、変動相場制への移行は1973年のことである。
③「傾斜生産方式を拡大して通貨供給を増やした」
❌ 誤り。
ドッジ・ラインは復興金融金庫の新規融資を停止して通貨増発を止めた政策であり、傾斜生産の拡大とは逆である。
④「赤字を許さない超均衡予算の編成と1ドル=360円の単一為替レート設定により、インフレの収束を図った」
✅ 正しい。
正解。ドッジ・ラインは赤字を許さない超均衡予算と1ドル=360円の単一為替レートを柱に、復金インフレの収束を図った。
覚えるポイント
- ドッジ・ラインは1949年、超均衡予算と1ドル360円
- 目的はインフレ収束、副作用は安定恐慌
- 不況からの回復は朝鮮特需による
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。