PE7-034|公共・政治経済 対策問題
対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
NGOの国際的な運動が条約の成立を後押しした例として知られ、日本も締約国となっている
この問題のポイント
通常兵器の軍縮における市民社会(NGO)の役割と、大国不参加という限界を問う問題。オスロ条約との区別も重要。
解説
対人地雷は、紛争終結後も土中に残って民間人を無差別に殺傷し続けることから「悪魔の兵器」と呼ばれた。
この全面禁止を実現したのが1997年の対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)である。成立の原動力となったのは、地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)というNGOの連合体で、カナダ政府と連携して条約交渉を主導し、1997年のノーベル平和賞を受賞した。国家だけでなく市民社会が国際規範を作る時代の象徴例として、共通テストでも重視される。
日本は締約国であり、保有地雷の廃棄を完了している。一方、アメリカ・ロシア・中国などの軍事大国は参加していない。
同様にNGOが後押しした条約に、クラスター弾に関する条約(オスロ条約、2008年)があるが、これは対人地雷条約とは別の条約である。
ひっかけポイント
クラスター弾の禁止はオスロ条約であり、オタワ条約と混同させるのが定番。米ロ中の不参加、NGO(ICBL)の主導という特徴も判別点。
選択肢の確認
①「NGOの国際的な運動が条約の成立を後押しした例として知られ、日本も締約国となっている」
✅ 正しい。
正解。オタワ条約(1997年)は地雷禁止国際キャンペーンなどNGOの運動が成立を後押しした条約で、日本も締約国である。
②「アメリカ・ロシア・中国を含む、すべての国連加盟国が締約国である」
❌ 誤り。
誤答理由: アメリカ・ロシア・中国などの軍事大国はオタワ条約に参加していない。全加盟国参加という記述は誤り。
③「政府間交渉のみで成立し、NGOはいっさい関与しなかった」
❌ 誤り。
誤答理由: NGO連合体のICBLがカナダ政府と連携して条約成立を主導し、ノーベル平和賞を受賞した。NGOの関与こそこの条約の特徴である。
④「この条約により、クラスター弾(集束爆弾)も同時に禁止された」
❌ 誤り。
誤答理由: クラスター弾を禁止するのは別のオスロ条約(2008年)である。オタワ条約(対人地雷)との条約名の混同を突く選択肢である。
覚えるポイント
- オタワ条約(1997年)はNGO主導で成立、日本も締約
- 米ロ中は不参加
- クラスター弾禁止は別のオスロ条約(2008年)
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。