PE7-054|公共・政治経済 対策問題
変動相場制の下で円高の要因となる事情として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
日本の金利がアメリカの金利に比べて相対的に上昇し、円建て資産での運用が有利になること
この問題のポイント
為替相場を動かす要因を「円の需要と供給」に還元して考えられるかを問う問題。金利差と資本移動の関係が軸。
解説
変動相場制の下では、為替相場は外国為替市場での通貨の需要と供給で決まる。円を買う動きが強まれば円高、円を売る動きが強まれば円安になる。
金利差は資本移動を通じて相場を動かす。日本の金利が米国に比べ相対的に上がれば、利回りのよい円建て資産(日本の預金・債券)で運用しようとする投資家がドルを売って円を買うため、円高要因となる。近年の急速な円安は、逆に日米の金利差拡大(米国の利上げ・日本の低金利)で円売り・ドル買いが進んだ例である。
経常収支も要因となる。輸出の増加は代金として受け取った外貨を円に換える動き(円買い)を生み円高要因に、輸入の拡大は外貨での支払い(円売り)を増やし円安要因になる。
このほか、物価上昇率の差(購買力平価の考え方)や、投機、地政学的リスクなども相場を動かす。いずれも「どちらの通貨が買われるか」で判定すればよい。
ひっかけポイント
金利上昇は資金流入を招き円高要因(流出・円安と逆にするのが定番)。輸入超過は円売りを増やす円安要因。変動相場制で相場を決めるのは政府ではなく市場である。
選択肢の確認
①「日本の輸入が輸出を大幅に上回り続けること」
❌ 誤り。
誤答理由: 輸入超過は外貨での支払い(円売り)を増やすため円安要因である。円高要因となるのは輸出増・経常黒字の拡大の方である。
②「為替相場は政府が毎日決定するため、市場の需給は相場に影響しないこと」
❌ 誤り。
誤答理由: 変動相場制の下で相場は市場の需給で決まる。政府が毎日決定するわけではなく、介入も需給への働きかけにすぎない。
③「日本の金利がアメリカの金利に比べて相対的に上昇し、円建て資産での運用が有利になること」
✅ 正しい。
正解。日本の金利が相対的に上がると、利回りのよい円建て資産を求めてドル売り・円買いが進むため、円高要因となる。
④「日本の金利が上昇すると、資金が海外へ流出して必ず円安になること」
❌ 誤り。
誤答理由: 相対的な金利上昇は資金の流入(円買い)を招くため円高要因である。流出・円安という因果は逆である。
覚えるポイント
- 相場は通貨の需要と供給で決まる
- 相対的な金利上昇は資金流入を招き円高要因
- 輸出増は円高要因、輸入増は円安要因
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。